「レインボー柄の靴下」「袴田巌さん支援バッジ」の着用が“禁止”… 「法廷警察権」の違法行使を問う国賠訴訟が開始
レインボー柄や支援バッジにはそれぞれの想いが…
鈴木教授は名刺にもレインボー・カラーを挿入している。「重要なアイデンティティの一部であり、その柄の靴下を履いたら裁判を傍聴できないというのは、民主主義国家・日本にふさわしくない」と語る。 「司法の信頼性は、法廷警察権の行使によってではなく、判決の正確さによって担保すべきだ。 ロシアや中国など、性的マイノリティを弾圧している国では、レインボー・カラーも排斥されている。日本が、これらの国と同じであっていいのか」(鈴木教授) 清水さんや小川弁護士が取り外すように命じられたバッジには椿の模様と「幸せの花」との文言が記載されている。静岡市にある「袴田巌さんの壁」に袴田さん自身が書き記した言葉であり、サポーターズ・クラブのキーワードになっているという。 「13回目までは認められていたバッジが認められず、裏切られたような気持ちになった。裁判を傍聴する権利が非常に狭められたと思い、提訴に至った」(清水さん) 清水さんは「支援者の心の中には袴田さんがいるのだから、パーカーの『HAKAMADA』の文字を隠しても意味がない」とも語った。 なお、今回の訴訟は、公共訴訟支援に特化した専門化団体「LEDGE(レッジ)」に所属する弁護士などが参加している。 現在、同団体は寄付金によって運営されている。亀石弁護士は「公共訴訟を専門とする弁護士集団は、海外では一般的だが、日本ではまだ少ない」と述べ、13日から開始したクラウドファンディング(12月20日まで)への支援を呼びかけた。
弁護士JP編集部