「光る君へ」第51帖「浮舟」到達!まひろ間近「源氏物語」完結どうリンク?川辺の誓い→一気「宇治十帖」
女優の吉高由里子(36)が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8・00)は今月10日、第43話が放送された。話題のシーンを振り返る。 <※以下、ネタバレ有> 「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛~僕を忘れる君と」などの名作を生み続ける“ラブストーリーの名手”大石静氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となった。 第43話は「輝きののちに」。三条天皇(木村達成)の即位から3年が過ぎた長和3年(1014年)。中宮・藤原妍子(倉沢杏菜)が待望の姫皇子・禎子(よしこ)を出産したものの、道長は失望した。 「まひろは再び筆を執り、光る君亡き後の物語を書き続けていた」(語り・伊東敏恵アナウンサー) 「帝にすら、ことさらあしざまに、お耳に入れる人がおりましょう。世の人の噂など、まことにくだらなく、けしからぬものでございます」(まひろの心の声) 冒頭から約3分後のシーン、まひろが書いていたのは第51帖「浮舟」。浮舟は主人公・光源氏の弟・宇治八の宮の三女。光源氏の“息子”薫と、そのライバル・匂宮との三角関係に悩む。いよいよ「源氏物語」最終巻となる第54帖「夢浮橋」が見えてきた。 前回の第42話「川辺の誓い」(11月3日)。まひろは第41帖「幻」まで書き進め、月夜に主人公・光源氏の“辞世の歌”を反芻。夜が明けると、「雲隠」の巻名のみを書き残し、実家に“雲隠れ”した。 藤原賢子(南沙良)には「『源氏の物語』は終わったの」「このまま出家しようかしら」と語っていたが、百舌彦(本多力)に頼まれ、藤原道長(柄本佑)を見舞うことに。宇治の別邸を訪れた。 「早めに終わってしまった方が楽だというおまえの言葉が、分かった」「(道長の病を喜ぶ怪文書も流れ)誰のことも信じられぬ」(道長) 「私も、もう終えてもいいと思っておりました。物語も終わりましたし、皇太后様も、強く逞しくなられました。この世に私の役目は、もうありませぬ。この川で2人流されてみません?」(まひろ) 虚無感に苛まれる2人だったが、“生きる”と新たな約束を交わし、道長は咽び泣いた。 まひろは家に戻ると、執筆を再開。それは光源氏亡き後の続き、第42帖「匂兵部卿(匂宮)」。「源氏物語」第3部がスタートした。本文はなく、巻名のみ伝わる「雲隠」。「幻」と「匂宮」の作中“空白の8年”の間に、光源氏は天に召されている。 ドラマ上は、第42帖「匂宮」から第51帖「浮舟」まで一気に進んだ形。第45帖「橋姫」から第54帖「夢浮橋」までが「宇治十帖」と呼ばれるが、まひろは“川辺の誓い”で着想を得たようだ。 紫式部の娘・大弐三位(藤原賢子)が書いた説もある「宇治十帖」だが、今回は採用せず。ここまで「光る君へ」のストーリー展開とリンクしてきた「源氏物語」の完結がどのように描かれるのか、注目される。 次回は第44話「望月の夜」(11月17日)が放送される。