日経平均株価に投資する際の分析方法とは? 「買う」「買わない」の判断方法を解説
現時点では、トランプ氏が先の大統領選挙で勝利し、物価の先高観が高まっているかもしれません。このような局面では、日銀の追加利上げ観測が台頭しやすくなりますが、テクニカル分析の際にはどのように考えればよいのでしょうか。
チャート環境の確認
図表1のチャートは、日経平均株価の日足です。まず確認すべきポイントは、3万9000円を挟んだ「もみ合い相場」になっている点です。ここに主眼を置いて、テクニカルツールを描画していきます。 図表1 日経平均株価(日足)
※TradingView Inc. TradingView提供(解説を目的に使用しております) (1)水平線を引く(上値抵抗線と下値支持線) 3万9000円の水準を中心線と捉え、その上の4万200円水準に上値抵抗線、下の3万7700円の水準に下値支持線を引いていきます。この範囲がいわゆる「レンジ帯」で、日経平均株価はこの価格帯で動いていることを観察します。 (2)上値と下値のトレンドラインを引く チャート画面上に描いているように、上値と下値のトレンドラインを引きます。日経平均株価はこのトレンドラインの間で、右斜め上方向に動いていることを観察します。 (3)移動平均線の位置を確認する 現在、50日と200日の移動平均線がどこに位置しているかを確認します。それぞれの移動平均線は過去50日、もしくは200日の動きをならしたものなので、日経平均株価はこの移動平均線に沿って、おおむね推移していることをイメージします。 (4)現在のローソク足の位置を確認する 最後に、現在のローソク足の位置を確認しましょう。現在のローソク足はおおむね、50日と200日の移動平均線に近接しています。日経平均株価がこの水準で止まっているのは、移動平均線が下値を支えていることを意味します。
どこで入って、どこで降りるか
それでは、「どこで入って、どこで降りるか」について考えていきましょう。 今のような日経平均株価の動きを、「レンジ相場」や「もみ合い相場」といいます。先ほど伝えたように日経平均株価は、3万9000円の水準を挟んで、上は4万200円の水準、下は3万7700円の水準の範囲内で動いています。 このようにローソク足がレンジ内で動いている場合、基本的にはレンジの中にあるときは「買わない」、もしくは「売らない」という判断をします。つまり、レンジ上限である4万200円水準を超えてから買い、逆に売るときはレンジ下限の3万7700円を下回ってから、と考えます。
まとめ
レンジ相場の考え方で重要なのは、上値抵抗線と下値支持線の位置を確認し、上値抵抗線を超えたら「買い」、下値支持線を下回ったら「売り」と判断することです。なぜならば、レンジ内で買い・売りの判断をしてしまうと、買ったはよいものの下落したり、逆に売っても上昇したりすることが、往々にしてあるからです。 トレード(売買)はトレンドがある程度確定してから行ったほうがよく、トレンドが分からないうちはなるべく判断を保留し、動くことを控えるのがポイントといえます。 出典 TradingView Inc. TradingView 執筆者:重定賢治 ファイナンシャル・プランナー(CFP)
ファイナンシャルフィールド編集部