《安倍政権5年》顕著に増えた訪日外国人 観光の経済成長戦略は描けたか?
今後の成長戦略になる政策は……IR推進どうなる?
一時機運が高まったカジノを含む統合型リゾート(IR)の推進についても、最近論議の停滞感は否めません。博打場としてのイメージの悪さ、犯罪の防止策をどうするかなどの意見もある一方で、シンガポールでマリーナ・ベイ・サンズ(MBS)などのリゾートホテルが、カジノを導入して米ラスベガス並みに成功した例が出ており、地方活性化も兼ねて経済効果の高さに期待する声も少なくありません。 「カジノだけでなく、大型の国際会議場を併設することなどを検討すれば国際競争力にもつながる。関西であればベイエリアに展開できればUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)とのシナジー効果も期待できる」(荒木氏)とみています。 観光業界は北朝鮮の動向など有事によって左右される面もありますが、インバウンドはデフレマインドが続く中で、唯一気を吐いてきたともいえる分野だけに、今後の成長戦略を探る政策が求められます。公示前は政界再編にばかり注目が集まってしまった印象がある中で、各政党がどのような経済成長の展望を示すのかも注目しなければなりません。