バールで扉こじ開け…闇バイト実行役に指示か、社長マンション侵入疑いで男ら逮捕
会社社長宅がある大阪市淀川区のマンションに侵入したとして大阪府警は14日、邸宅侵入の疑いで、住居不定、職業不詳の今井裕治(ゆうじ)(37)と広島市南区出汐(でしお)の会社役員、前川智一(40)両容疑者を逮捕したと発表した。今井容疑者は闇バイトで集めた実行役を指示する匿名・流動型犯罪グル―プ(トクリュウ)のリーダーとみられ、実態解明を進める。 【時系列でみる】今井裕治容疑者がトップとみられる闇バイトグループの犯行 府警は事件の実行役として9月、住居侵入未遂容疑で、広島市南区宇品西のとび職、島宏至(ひろし)容疑者(21)を逮捕。島容疑者は「互いに面識がなく、闇バイトの案件」などと説明したという。3人のスマートフォンを解析したところ、互いに秘匿性の高い通信アプリでやり取りし、今井容疑者が具体的な指示をし、前川容疑者が車を用意していたことが判明した。 今井、前川両容疑者の逮捕容疑は島容疑者と共謀し、4月11~12日、大阪市淀川区のマンション共有スペースに侵入したなどとしている。両日とも島容疑者が実行役となり、化粧品関連会社社長の60代男性宅の玄関扉をバールでこじ開けようとしていた。島容疑者は10月、邸宅侵入罪で起訴された。 男性宅では事件の2日前の不在時に男2人組が侵入し、現金150万円や腕時計など計約1300万円相当を盗んだ事件があり、府警は関連を捜査している。 島容疑者は今年3月、山口県下松市の会社事務所に侵入し、男性をバールで殴り、現金約550万円を奪ったとして他の男3人とともに強盗致傷容疑などで山口県警に5月に逮捕されていた。府警は今井容疑者が指示した可能性があるみて調べている。