米特殊部隊出身のリーダーが影響力発揮-ディストレスト債務の世界
また、関心があるのは社債やローンだけでなく、租税売掛金合意(TRA)や保険金請求、訴訟に関する権利など価値評価や構造化が一段と難しそうなものもある。ジェフリーズのチームは顧客と同社自体の両方のための機会を探り、慎重にバランスを取っている。
同チームの調査責任者、エリック・ゲラー氏は「何が本物で追求する価値があるかを模索し、早急に答えを見つけるのがわれわれのカルチャーだ」と話した。
フェメニア氏(47)は海軍特殊部隊でアフガニスタンやイラクで従軍後、ゴールドマン・サックス・グループで約10年間勤務し、16年にジェフリーズに入社した。当時は両社にとって波乱に満ちた時代で、ジェフリーズは経営難のエネルギー企業の社債取引で9000万ドルを失うなどした。
フェメニア氏のリーダーシップの下で事業は改善し、調査会社コーリション・グリニッチの23年米社債顧客調査によると、ジェフリーズは昨年の米ディストレスト資産の市場浸透で5位にランクされ、17年の9位から順位を上げた。
ジェフリーズはディストレスト投資事業の業績を個別に開示していないが、昨年の明るい材料で、他のビジネスの落ち込みを埋め合わせたとしている。
同社は通常、財務面の危機に見舞われた企業がバランスシートを再編する直前か、再編時に当たってローンや社債などの一部を買い取る。23年には30余りの再編状況に関与し、その大部分は法廷外で一般の目に触れない形で再編が行われた。
原題:Jefferies’ Ex-Navy SEAL Gains Edge in Distressed-Debt Deals (1)(抜粋)
--取材協力:Marie Monteleone.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Katherine Doherty, Erin Hudson