韓国・コロナ禍で糖尿病の小児・青少年患者が増加…高まる急性合併症の発生率
【12月19日 KOREA WAVE】新型コロナウイルス感染の世界的な流行期間中、小児・青少年における糖尿病の新規患者が増加したことが確認された。特に急性合併症の発生率が高まり、患者の健康への影響が深刻化している。 これまでコロナ禍におけるアジア地域の小児糖尿病発生率に関する研究は不足しており、コロナと糖尿病発生との関連についても一貫性のない研究結果が存在していた。 韓国・中央大学病院小児青少年科のイ・ダヘ教授、ソウル大学病院診断検査医学科のパク・ジェヒョン教授、盆唐ソウル大学病院小児青少年科のキム・ファヨン教授、キム・ジェヒョン教授ら共同研究チームは「コロナ禍期間中に韓国の小児青少年で新たに発生した1型および2型糖尿病」という題名の研究論文を発表した。 研究チームは2017年1月から2022年2月までの健康保険審査評価院のビッグデータを活用し、19歳以下の小児・青少年で初めて1型および2型糖尿病と診断された患者1万3639人を分析した。その結果、コロナ禍以前(2017~19年)と比較して、パンデミック期間中(2020~22年)の小児青少年における1型糖尿病の発生率は1.19倍、2型糖尿病は1.41倍に増加していたことが確認された。 特に2020年、糖尿病診断時に急性合併症である「糖尿病性ケトアシドーシス」の発生率は、1型糖尿病で31.3%から42.8%に、2型糖尿病で2.9%から6%に増加した。その翌年にはそれぞれ34.5%と3.2%に低下したが、依然として高い水準を保っている。 さらに1型糖尿病における糖尿病性ケトアシドーシス発生時の集中治療室(ICU)入院率は、パンデミック以前の8.3%から2020年には14.3%、2021年には13.1%と持続的に増加していた。 一方、PCR検査が必須だった2020年3月から2022年2月の期間中、新型コロナに感染した小児青少年と非感染者との間で糖尿病発生率に有意差は見られなかった。 今回の研究により、コロナ禍が韓国の小児青少年における1型および2型糖尿病の発生率と重症度に長期的な影響を及ぼしたことが、アジア諸国をベースとした研究で初めて確認された。 中央大学病院のイ・ダヘ教授は、「今回の研究は、パンデミック初年のみならずその翌年にも、小児青少年の糖尿病発生に長期的な影響を及ぼしたことを確認した。新型コロナそのものの影響よりも、社会的距離の確保、身体活動の減少、肥満の増加といったパンデミック関連の環境的要因が糖尿病発生の主な要因であると推定される」と指摘した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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