【ボートレース】藤田康生 父はボートレーサー 大学休学し訓練に挑む/ボートレーサー養成所
<4日・ボートレーサー養成所> 法律を学んでいた名古屋大を休学し、藤田康生(19)=静岡県出身=はボートレースの世界に挑戦する。レーサーの父竜弘(41)=静岡支部=の姿を浜名湖ボートで見た子どものころからの夢の世界だ。 ボートレース場には最初、母に連れられて行ったと記憶している。「レースに迫力があった。男女関係なく実力で勝負できる世界だし、だんだんと年を重ねるうちに、ボートレーサーになりたいとの思いが強くなっていった」 公立進学校の浜松北高で「勉強でも上を目指したい」と名大を目標にして現役合格。一方で、養成所に入るのに3度の受験を要した。クリアするには、学科に加えてアスリートとして闘っていく体力が求められた。「トレーニングの成果で夢への一歩を踏み出せたのはうれしい。ただ、大学受験で培った忍耐力は誰にも負けないと思っている」 父とはボートレースの話を一切したことはなく、入所にも「いってらっしゃい」との一言で送り出されたという。「常に安全を心がけ、無事故でずっとレースを続けている。そこを尊敬している」。姿を追ってきた、その父がレーサーとしての目標だ。