釧路和商市場閉店相次ぐ 2~3月で5店舗
北海道釧路で創立70周年を迎える釧路和商協同組合の釧路和商市場は、2~3月にかけて5店舗が相次ぎ閉店する。このため同組合は、居抜きですぐに商売ができる空き店舗2カ所を対象に「和商でチャレンジSHOP」のテナント募集を15日から始めた。すでに1店舗は後継店舗が決まっており、残すのは1店舗だが、「業種は問わない、短期間でもOK」と空き店舗の解消に躍起だ。 閉店したのは、魚屋うおせん、野菜・くだもの専門店のむさしや、鮭処の3店。加えて野菜・果物の八百吉が16日の営業を最後に、塩干の橋本商店が今月末で閉店する。特に橋本商店は、1954(昭和29)年に協同組合を立ち上げた創立組合員60人の1人だった初代の橋本鉄雄さんが始めた歴史ある店だ。 現在は長女の優子さんが引き継いでいるが、閉店の理由について「サケ(トキシラズ)と魚卵が中心だがサケも取れなくなり、小売業の経営は厳しい」と説明する。ただ、橋本商店は移転し、小売業だけでなく、飲食も加えた新しい業態で再出発する計画だ。 一方、相次ぐ閉店で危機感を募らせる同組合が打ち出した「和商でチャレンジSHOP」は、閉店した店舗のうち、そのまま設備が残っている居抜き店舗のうおせんと鮭処の空き店舗を対象に、新しく商売を始めたい人の利用を呼び掛けている。すぐに、うおせんは後継店舗が決まっているが、鮭処は募集中だ。 担当する山口聡理事は「小売りのテナントとして基本的に1週間の短期間でもいいし、最大3カ月の営業ができる。面談し営業について相談に応じる」とチャレンジを求めている。現在、同組合の組合員は20人となっている。 なお、和商市場では特売の「和商の日」を、15日から2日間にわたって開催している。
釧路新聞