横浜DeNAのドキュメンタリー新章スタート、激動の2016年シーズンを振り返る
横浜DeNAベイスターズの2016年シーズンを振り返る球団公式ドキュメンタリー『FOR REAL-ベイスターズ、クライマックスへの真実。-』が、1月14日から神奈川県内6カ所の劇場で公開された。 先立って1月7日に横浜ブルク13で行われた完成披露特別上映では、400人×2回のチケットが即日完売。アレックス・ラミレス監督、井納翔一選手、今永昇太選手が舞台挨拶に登壇した。ラミレス監督は「妻と一緒に2回も見た。みんなきっと泣くよねと話をした」と自らの鑑賞時のエピソードも披露。集まったファンを沸かせた。
作品タイトルとなった「FOR REAL」には、いくつかの意味がある。演技ではなく「本物」のドキュメンタリーだということ、そして「選ばれた才能のある人」という意味での「本物」が集まった舞台で起きている、「本物のドラマ」の意が込められたと球団関係者は言う。 同作品の監督は、本作が初監督作品となる金澤佑太さん。川崎市にある日本映画学校を2003年に卒業後、テレビを中心にドキュメンタリーを制作してきた。一般公開を機に、話を聞いた。
いい試合をするために、いつ振り返るべきか
――撮影はいつから? 球団としては2012年に「横浜DeNAベイスターズ」になって以来ずっと、ゲームの裏側も含めた記録映像を撮影しており、2012年からの3年間は『ダグアウトの向こう』というシリーズでシーズン後にドキュメンタリー作品を発表していた。 私が撮影を担当したのは2016年のシーズン始めから。ホームゲームはもちろんビジターゲームも含めて一年を通して写してきた。球団から2016年のドキュメンタリー作品を作りたいという話を聞いたのは、クライマックスシリーズ(以下CS)出場が決定した9月。 ――ほぼ時系列通りで再現している? 作品の大きな流れは時系列で構成している。加えてシーズンが終わった後、重要なシーンを選手たちにインタビューを通して振り返ってもらった。 自分の役割はいい映像を撮ることだが、チームにとって一番大切なのはいい試合をして、勝利を得ること。チームの一員として考えた時、シーズン中は、選手に深過ぎる質問をするなどの、負担になることは避けていた。