韓国市民社会の有識者ら「南北のいかなる権力も戦争の苦痛を強いる権限はない」
全国非常時局会議、「軍事的解決策ではなく共存の解決策を」
韓国の市民社会の有識者らが立ち上げた「全国非常時局会議」が14日、朝鮮半島の戦争危機について懸念を表明し、軍事的解決策ではなく共存の解決策に対する米国や中国などの国際社会の理解と支持を訴えた。 全国非常時局会議はこの日午前、ソウルの言論会館で米国の朝鮮半島政策の転換を求める記者会見を開き、「重要なのは現実的な平和共存案を作り実現させること」だとし、北朝鮮と米国の国交樹立に向けた対話を呼びかけた。 東亜自由言論守護闘争委員会のイ・ブヨン委員長はこの場で、「誰が平壌(ピョンヤン)に無人機(ドローン)を送ったのか」という質問に明確な立場を表明しない軍当局の態度について指摘し、「国会が国政調査で明らかにしなければならない」と主張した。さらに、戦争危機を和らげるために「国会議長団が南北政府に自制を要請し、国会代表が中国で駐中北朝鮮大使に会って韓国側の意見を伝える方法も考えられる」と提案した。 記者会見に出席した作家のファン・ソギョン氏は、南北のビラ散布とドローンによる平壌侵犯が波紋を広げる中、「戦争行為が始まったかもしれない」と語った。ファン氏は「朝鮮半島と東アジアの危機を乗り越えるために、米国が北朝鮮と対話を始めることを丁重に求める」と述べた。出席者たちは米国の新大統領が「北朝鮮と国交樹立のための交渉を提案し、対話で核問題を解決していかなければならない」と主張した。 一方、市民団体の「開かれた軍隊のための市民連帯」は声明を発表し、「南北のいかなる政治権力も戦争の苦痛と死をこの地(朝鮮半島)の人々に強いる権限はない」としたうえで、「南北相互間の軍事的対決と軋轢を深め戦争を呼び起こす一切の行為を中断すること」を求めた。 クォン・ヒョクチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )