69歳八ヶ岳でひとり暮らし、人間関係が苦手でADHDの診断も。少ない年金でも幸せに暮らすコツとは?
◆63歳でユーチューブに出合う 子育てが一段落した47歳から63歳までの約16年間、小淵沢の体験工房で染色を教えていました。原則週4日だけど、観光客が多い季節は土日も夏休みも行かなくちゃいけない。すると、家で梅干しを漬ける暇もなくなっちゃうんです。 現金収入になるから助かっていたけれど、60代半ばになって体力も続かなくなるし、そろそろいいかな、と。そんな時、「そうだ、ユーチューバーになろう!」って思いついたわけです。 こう見えて、30年くらい前からパソコンのMacは使っていたの。だからユーチューブもできるんじゃないかなと思って、2018年1月に、高かったけれど思い切ってiPhoneを購入しました。 シュシュシュッて撮って編集してアップしたところ、それを見た知り合いから「喋り方も下手だし、ちゃんと撮れてないから、なんのことだかわからない」と言われてしまって。 そこで編集の仕方などをスマホで調べて、「こういうふうにするんだぁ」と勉強したんです。ユーチューバーの集まりにも出かけました。さすがに私みたいな年齢の人はいなかった(笑)。それほど役には立たなかったけど、行ったことで「頑張ろう!」と思えたんです。
お金を貯めて、ビデオカメラや三脚などの機材を少しずつ増やして、自分なりに研究しました。そんなふうにして、「ウリウリばあちゃんの楽しい田舎暮らし」というタイトルで、日々の暮らしを発信するようになったわけです。 配信を始めて1年たった頃、ようやく1000人の登録者を獲得。その後、水原希子さんがテレビ番組で「気になる人」として紹介してくださったおかげで、一夜にして2000人のチャンネル登録者をゲットしました。そして23年、ついに3万人に到達。とはいえ、まだまだユーチューバーとしての収入だけでは生活できないのですけどね。 でも22年、ユーチューブで賞をいただいたの! それが話題になり、23年に本も出すことができました。24年には別の出版社から2冊目の刊行が決まっているので、毎日忙しいけれどすごく楽しい。 もともと文章を書くのも好きで、実は大月で子育てをしていた頃、夜は暇だからチラシの裏にずーっと小説を書いていたんです。新人賞に応募したりしていたけど、ダメでした。巡り巡って、この歳になって本を出せるなんて! ホント、人生、何が起きるかわからないわね。
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