回顧 大阪参院選30年の激戦 選挙のたびに変わった当選陣営の顔ぶれ
西川候補余裕の3選で自民が議席を失う
98年(平成10)の第18回選挙は、西川候補(無所属)が過去2回より得票数を伸ばして、余裕の3選。2位は公明現職の山下候補で、3位には共産新人の宮本岳志候補が続いた。無所属、公明、共産が議席を確保した一方、自民は議席を守れなかった。 2001年(平成13)の第19回選挙では、自民の谷川、公明の白浜の両現職候補が議席を維持。残りの一議席は、民主新人の山本孝史候補が共産現職の山下候補との接戦を制し、8000票あまりの僅差で逃げ切った。大阪選挙区で現職が3人そろって議席を守ることは、たやすいことではない。 04年(平成16)の第20回選挙で、民主党が改選第1党に躍り出る。大阪選挙区でも、民主新人の尾立源幸候補がトップ当選をはたし、公明現職の山下候補、自民新人の北川イッセイ候補が続いた。無所属新人の辻元清美候補、共産現職の宮本候補はおよばなかった。
2013年:新人ばかり4人当選のフレッシュな顔ぶれ
07年(平成19)の第21回選挙は、民主がさらに勢いに乗り、自民を抜いて参院第1党に躍進。大阪選挙区では民主新人の梅村聡候補が同選挙区史上最多の128万票あまりを獲得。2位の公明現職の白浜候補に40万票以上の差をつけて完勝した。3議席目は自民現職の谷川候補が守り切った。共産元職の宮本候補は返り咲きがならなかった。 民主党政権下で迎えた10年(平成22)の第22回選挙。前回圧勝した民主は2議席獲得を目指して、現職の尾立候補に加え、新人の岡部まり候補を擁立。両候補を合わせて前回の梅村候補を上回る131万票余りを獲得したものの、ふたりそろってのW当選はかなわなかった。石川博崇候補(公明新人)、北川候補(自民現職)、尾立候補の順に当選し、岡部候補は次点に泣いた。みんなの党新人の川平泰三候補、共産新人の清水忠史候補らも議席に届かなかった。 前回13年(平成25)の第23回選挙は、改選数が3議席から4議席に増えた。日本維新新人の東徹候補かトップ当選を決めた他、自民の柳本卓治、公明の杉久武、共産の辰巳孝太郎のいずれも新人候補が、うれしい初当選。共産候補の大阪選挙区での当選は98年以来、15年ぶりの快挙だった。民主現職の梅村候補は議席を守れなかった(今選挙でおおさか維新比例区に立候補)。