ツーブロックは奇抜?なぜNG?――高校生主導で「校則」改正へ 中学生が“先生役”で成績アップも…自ら考える“新しい授業”続々
■先生役「自覚が持てるし自信に」
その結果、テストの平均点が3点ほどアップし、授業中に寝ている生徒もほぼゼロになったといいます。 先生役の生徒たちは「自分がちゃんと教えられると、自分がちゃんとやれているんだという自覚が持てるし、自信にもなる」「自分から自主的に考えて話すことができるようになりました」と手応えを語ります。 先生は、授業を見守りながら知識やアドバイスを与えることに徹しています。貝塚啓悟教諭は「自分たちで考えた方がどんどん進んでいくし、成長していきます。生徒の可能性を伸ばしていくのが授業のあるべき姿なのかな」と言います。
■VRの映像で…跳び箱のコツつかむ
一方、子どもたち主体で学ぶ新たな授業もあります。東京・杉並区の区立天沼小学校では、跳び箱の授業で、体を動かさずに小さな箱をのぞいている子どもがいました。「動いた! 動いた!」「音している!」と声が上がりました。 見ていたのは、VR(仮想現実)で跳び箱を跳ぶ映像です。のぞくと目の前には体育館が広がり、スタートボタンを押すと助走から踏み切り、着地までの一連の動きを体感できます。 児童自身が跳べる人の感覚を映像でつかむことで、自分の弱点に気づき、どうすれば克服できるのか考えることに役立つといいます。
■教諭「自分でつくる学びを大切に」
ある4年生は1回目跳ぶことができませんでしたが、VRを使うと、できていなかったポイントに自分で気づきました。「踏み切り板をバンって感じだった」と先生に伝え、再チャレンジ。上達し、先生が「おー、そうそう! 良かった良かった」と拍手を送りました。 この4年生は「実際に跳んでいるところをVRで見られたので、こういう感じで跳べるんだなって分かった」と言いました。子ども自身で考え、学ぶ授業になっています。 澤祐一郎教諭 「こっち(先生)が教えっぱなしでは、そろそろ時代として良くないのかなと思っているところもあるので、子どもたちが自分たちで学びをつくっていくところを、どんどん大切にしていきたいなと思います」 (5月5日『news zero』より)