福島県、全国平均下回る 学力テスト 数学は一定の改善 国語、差開く 県、学力向上の施策協議へ
小学6年生と中学3年生を対象にした2024(令和6)年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、福島県の小学生の国語と算数、中学生の国語と数学の正答率はいずれも全国平均を下回った。県の教育課題である数学の学力向上については全国平均との差が縮まり一定の改善が見られた一方、昨年はおおむね全国平均だった国語を含めた全体の点数が伸び悩んでいる。順位で見ると、小学生の国語が39位、算数が43位で昨年度より下がった。県は8月、学力向上に向けた臨時の対策会議を開き、具体的な施策を協議し、全体の学力の底上げを目指す。 文部科学省と県教委が29日、発表した。今年度と前年度の各教科の平均正答率と全国順位は【表】の通り。福島県の中学生の数学は48%で全国の平均正答率との差は4・5ポイントだった。前年度より0・5ポイント縮まり、岩手県と同率で全国ワースト2位だった都道府県別の順位も43位に上昇した。小学生の算数は60%で全国平均と3・4ポイント差だった。
昨年度は小学生、中学生いずれも全国平均との差が1ポイント未満だった国語は全国平均をやや下回った。小学生の福島県平均は66%で全国平均より1・7ポイント低かった。中学生の福島県平均は57%で全国平均を1・1ポイント下回った。 大沼博文県教育長は結果を受けて「創意工夫を凝らして指導しているが、求められる資質・能力を十分に育成できていない」とのコメントを発表。「今回の結果を重く受け止め、県全体として共通実践を図れるよう対策を講じる」とした。8月5日に各市町村教委を交えた臨時の対策会議を開き、対応策を決める。 県内の公立学校では小学校382校と中学校209校の計591校、計約2万5千人が受験した。