MLBワールドシリーズ“ファッション”のMVPは? 大谷翔平や山本由伸のセンスを米国在住スタイリストがチェック
WWD:ワールドシリーズ第2戦の力投はすばらしかったのですが。
渡辺:コーディネート自体はシンプルで素敵なのですが、ロゴが少し多くて全体的にごちゃついて見えてしまうのが残念に感じました。ほぼすべてのアイテムにロゴが入っているので、例えばインナーの T シャツを無地にすることで、もう少しすっきりとした印象になるかもしれません。それと、T シャツのサイズ感がやや大きめなのと、パンツの裾をハイカットにインする具合が全体的にアンバランスに見えてしまうように感じました。
WWD:山本投手といえば今年、NPBで前人未到の3年連続4冠(勝利数、防御率、奪三振数、勝率の投手主要タイトル4部門を独占すること)を引っ提げてMLBに挑戦しました。1年目の適応にはやや苦戦した印象もあるものの、打ち込まれた後の試合ではすぐに立ち直る、修正力が流石でした。
渡辺:ファッションの方はまだ“修正”の余地アリ、伸び代アリといったところかもしれませんね。
WWD:そして、ドジャースの1番のファッショニスタ、そしてワールドシリーズ“ファッション部門”のMVPは誰でしょうか?
渡辺:大谷翔平選手です!
WWD:なんと!
渡辺:ひいき目なく、全体のバランスもアイテム選びも完璧です!大谷選手の爽やかな印象にぴったりのコーディネートですね。インディゴブルーのデニムセットアップに、ホワイトのTシャツとシューズを合わせていてきれいめな印象です。
WWD:大谷選手は以前はジャージーなどのトレーニングウエアを着ていることが多く、服装には無頓着な印象でした。エンゼルス時代にはチームメイトから「1番ダサい」と言われていたとも聞きます。
渡辺:そうなんですね(笑)。オリーブカラーのニットキャップもアクセントになっています。カジュアルさも程よくプラスされていて、ストリートで見てもオシャレに映るスタイルだと感じました。
WWD:大谷選手は「ボス(BOSS)」のグローバルアンバサダーに就任するなど、その端正なルックスや日本での圧倒的な知名度からファッションアイコンとしても注目度が高まっています。だから、本人の意識の変化や周囲の影響も大きそうですよね。