山寺宏一、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』新吹替版でドクに!過去にはマーティだった
また今回は、昔僕がマーティ役を演った時と同じ台本で、その時ドク役だった青野(武)さんとはずっと一緒にやらせて頂いてたので、この台本を見ていると青野さんの声が頭に浮かんでくるんです。どうしても青野さんのマネをしたくなるのですが、「マネしたんじゃダメだ!」と強く思って演じました。「こんなテンポの速い台本で、どうやってできたんだろう?」と、青野さんのスゴさを改めて感じました。PART3で、1885年ではガソリンがないので未来に帰れないと思った時に、蒸気機関車が走っているのを見て「あれっきゃない!」というシーンは、青野さんバージョンが僕は大好きで、今回は同じセリフだったので、負けない様に頑張ろうと思って取り組みました。
あと、あらためてクリストファー・ロイドさんがスゴいなというのも感じました。
昔から大好きなシーンが二つありまして、一つはPART1で、マーティの両親が「魅惑の深海パーティー」でいい感じになって、消えかかっていたマーティがいきなり復活してギターを弾くシーンです。もう一つはPART3で、ドクとクララが出会い、二人が恋に落ちるシーンです。このシーンはものすごい好きです!
お気に入りのセリフは、PART3で「未来は自分で切り開く」ってドクが言うセリフです。今までいろんな事が起きてきたけど、最終的にこの作品が言いたいのはこの事ではないでしょうか。あとPART2の最後で(PART3の冒頭にも、もう一回出てくるのですが)、「未来に送り返したはずのマーティ」が戻って来る所で、「なんてことを……するんだ!」と言ってドクが倒れてしまうのですが、その時のドクのセリフもお気に入りです!
僕は昨年、ニューヨークで『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のミュージカルを観たんですが、本当に最高でした!それで、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の魅力を再認識したところに、この新吹替版のお話を頂いたので、もう、とても嬉しくて……。3回目のチャレンジが出来てとてもうれしく思っています。