日本被団協「ノーベル平和賞」受賞に県内関係者は 核廃絶への思い新たに
今月11日に発表された日本被団協=「日本原水爆被害者団体協議会」のノーベル平和賞受賞。愛媛県内の関係者からも喜びの声が上がっています。 ノーベル委員会: 「ノルウェー・ノーベル委員会は今年のノーベル平和賞を日本被団協に受賞することを決定した」 ことしのノーベル平和賞に選ばれた日本被団協。長年にわたる核兵器のない世界を実現するための努力と、目撃証言を通じて核兵器が二度と使われてはならないことを示した功績が評価されました。 松山市在住で、15年以上日本被団協の四国地区代表理事を務めてきた松浦秀人さん(78)です。 松浦秀人さん: 「全く予想していなかったので本当に驚いた。私たちは二度と(核兵器を)使ってほしくないと訴えてきたわけだが、そういう先輩方の地道な活動をノーベル賞という形で評価されたのかなと」 1945年8月6日。広島市で暮らしていた母親のお腹の中で被爆した松浦さん。胎内被爆者として、日本被団協の一員として、これまでニューヨークやイタリアなどで被爆証言を行うなど核軍縮の必要性を訴え続けてきました。 松浦秀人さん: 「私たちはノーモア被爆者、ノーモア広島、長崎。再び繰り返してほしくない誰の頭上にも原爆、核兵器を落とさないでほしい。地球上で核戦争は絶対にしてはいけない、長崎を最後に原爆を落とさないでほしいというのが私たちの訴えですから」 県内の被爆者数、392人。被爆体験を後の世代に伝える語り部は、年々減少しているのが現状です。 来年、戦後80年という大きな節目を迎える日本。 松浦秀人さん: 「人類とは共存できないのは核兵器だと思う。本当に残酷で非人道的な兵器だと思うので、少なくとも禁止をして、廃絶につなげていくということはぜひ見届けたい」 ノーベル平和賞の授賞式はことし12月、ノルウェーのオスロで行われます。