錦戸亮はミステリアスな役がよく似合う 『Re:リベンジ』大友の“不穏な存在感”
『ラスト・フレンズ』で錦戸亮がみせた“恐ろしさ”
第2話では、そんな大友がいよいよ動き出す。第1話の終盤、海斗の祖父であり病院の会長を務める天堂皇一郎(笹野高史)から新病棟プロジェクトの責任者として推薦された大友は、海斗が不在の5カ月の間に理事会に参加。大友がここに参加した理由は、おそらく「会長・皇一郎から推薦されたから」だけではないだろう。しかし、確信的な“目的”は第2話の時点では読み解くことはできない。 振り返ると『1リットルの涙』(2005年/フジテレビ系)などでは爽やかな役を演じてきた錦戸。そのイメージを一気に覆したのは、やはり2008年に放送された『ラスト・フレンズ』(2008年/フジテレビ系)だろう。『ラスト・フレンズ』における錦戸は区役所の児童福祉課で働く好青年と見せかけ、思い通りにならないことがあると恋人に暴力を振るってしまう及川宗佑を好演。その錦戸がみせた恐ろしさは、当時ドラマを観ていた視聴者に強い衝撃を与えた。 近年ではNetflixオリジナルドラマ『離婚しようよ』(2023年)での加納恭二役も印象的。自称アーティストという肩書だけでもわかる“ハマってはいけない男”にもかかわらず、作品を見た視聴者の心を鷲掴みに。錦戸から漏れ出す艶っぽさも話題となった。 いまいち何を考えているかが読めない、一度ハマったら抜け出せない“沼”感のあるキャラクターを演じることも多い錦戸。しかし、そんな彼が今回翻弄するのは、彼と恋愛関係に陥っていく相手ではない。赤楚演じる海斗、そして天堂記念病院の権力争いに溺れる理事会の面々とも対峙していくことになることだろう。 さらに言うと、錦戸演じる大友は、今後ドラマのサブタイトルにもなっている“欲望”を掻き立てるようなキーマンとなるはず。その序章とも言える第2話は相変わらずの怒涛の展開、かつ考察欲を刺激する内容だったため、SNSでも話題になるだろう。ゆえに、ネタバレなしで楽しみたいのなら、リアルタイムでの視聴を強くおすすめしたい。
於ありさ