都市部沿岸の海底走る活断層 “危険度最高ランク” 「能登半島地震と似た津波のおそれ」と専門家 「西日本は南海トラフ地震直前の“地震活動期”」 足元に潜むリスクとは【全国の活断層(Sランク)一覧】
■南海トラフ発生前の地震活動期 西日本の地震リスクの現状は 6400人を超える犠牲者を出した阪神・淡路大震災(1995年)以降、西日本は、「南海トラフ地震発生前の『地震活動期』に入っている」とも言われています。 神戸・鳥取・熊本…相次ぐ内陸地震&海底を走る危険度“最高ランク”活断層の調査 元日に起きた「能登半島地震」は、発生が差し迫っているとされる次の巨大地震である「南海トラフ地震」との関連はあるのでしょうか。今回の能登の大地震について事前に警鐘を鳴らしていた地震の研究者に、能登半島地震と南海トラフ地震との関連性や西日本が抱えている地震リスクについて話を聞きました。 【詳しく見る】 ▼主要活断層評価(2024年)全国の「Sランク」活断層一覧 ▼都市部近郊の海底走る活断層 “危険度最高ランク” 地震発生直後に津波のおそれ ■第一報に「最悪なことが起きてしまった…」 石川県内で最大震度7の激しい揺れを観測し、阪神・淡路大震災のおよそ8倍のエネルギーだったともいわれる今回の「能登半島地震」。2020年12月から、謎の“群発地震”が頻発していた能登半島周辺で、「大きな地震が起こる可能性がある」として、重点的に調査・研究に取り組んでいた京都大学防災研究所の西村卓也教授です。 京都大学防災研究所地震災害研究センター 西村卓也 教授 「能登半島では以前から群発地震が続いていたこともあって、我々も観測をしていたが、最初に第一報を聞いたときは、『最悪なことが起こってしまったな』というのが…。」 ■謎の群発地震と地盤の隆起 GPSが捉えた異変の理由は 西村教授はスマホやカーナビの位置情報などにも広く使われているGPSのデータを使い、地盤の動きをミリ単位で解析、地震を引き起こす「ひずみ」が、どこにたまりやすいのか調べる研究をしています。 2020年12月以降、能登半島周辺では群発地震が相次ぎ、GPSのデータから地盤が大きく隆起する様子が観測されていました。 京都大学防災研究所地震災害研究センター 西村卓也 教授 「(珠洲市で震度6強を観測した)去年5月の地震も十分大きい地震だとは思うんですけど、この地域において、活断層かなり大きな地震を起こすようなポテンシャルがあるようなものがあることがわかってたので、それが、去年の地震はその活断層自体は動いていない。動いたとしても本当にごく一部だったので、まだの残りの大部分は動いていない活断層があるというところがあったので、大きい地震が起こる可能性がまだあるんだと言ってました。」