女性議員過去最多で15・7% 女性候補3割超の政党は参政、共産、れいわ
当選の次は「育てる」
全女性議員73人のうち、新人は32人と4割超。北村氏は「数を増やすとともに、国会入りした女性議員がさらに当選を重ね、キャリ アを積み意思決定層に入るようにしなければ政治は変わらない。そのための積極的な措置をとることが必要だ」と強調する。 超党派国会議員による「クオータ制実現のための勉強会」事務局長でジャーナリストの長野智子氏は、女性議員が増えたことを評価。「世襲男性議員が多い極めて同質性の高い世界に女性議員が増えることは多様な視点をもたらし、リーチできる政策を広げる。これは女性のためだけではなく、生きづらさを感じている男性を含め全ての人にとってよいこと」とし、「国会議員が女性9割で男性1割だったら男性議員を育てようとなるはず。男女にかかわらず、新人議員を育てようという視線を持つことも重要」と話した。 そして、「25年までに女性候補35%」の目標に対し、政党は努力不足だと苦言を呈する。「勉強会をやっていて痛感するが、有権者の女性議員に対する違和感は格段に減っている。国会の方が完全にガラパゴス化している。前に進めていかなければならない」と、政党に努力を求めた。「困った時の女性頼み」で女性を擁立するのではなく、多様な現実社会を反映する国会にしなければならない。
山田道子・ライター