エムザ区画、一体で再開発 金沢・武蔵、協議会が総会 ビル隣接の7棟も対象
金沢エムザが入る金沢スカイビルの建て替えに向けた地権者らの総会が16日開かれ、コンビニや宝くじ売り場が入る、ビルに隣接した複数の建物を新たに再開発の対象エリアとすることを決めた。ビルが立地する金沢市武蔵町の一画を一体的に整備する方針が固まり、エムザを運営する金沢丸越百貨店(金沢市)の関係者は「再開発への大きな一歩となった」とし、具体的な再整備案の策定を進める。 【地図】新たに対象となったエリア これまで建て替えが検討されていたのは、ホテルや百貨店が営業する1973(昭和48)年開業の金沢スカイビル(A~C棟)と、ITビジネスプラザ武蔵などがある81年開業の金沢ニュースカイビル(D棟)。これにD棟に隣接する建物7棟を新たに加え、再開発エリアは従来の1万655平方メートルから1万1911平方メートルに広がった。 関係者によると、新たに対象となったビルはいずれも地下1階、地上3階で、現在は宝くじ売り場や理髪店などが入る。築40年以上経過し、A~D棟と同様に老朽化による多額の修繕費が問題となっている。この日の総会では地権者7人のうち5人が協議会に加入した。 総会では区画の拡大に合わせ、これまで建て替えを議論してきた「金沢スカイビル・金沢ニュースカイビル建替え協議会」の名称を、「武蔵ケ辻A地区市街地再開発協議会」に変更することも決定。金沢丸越百貨店によると、反対の意見はなく、一体的に開発を進めていくことを申し合わせた。 金沢スカイビルの再開発を巡っては、2021年に百貨店側が建て替えを選択肢として検討することを地権者に提案していた。同社の熱田隆明社長は北國新聞社の取材に「再開発の範囲が決まったことは大きな前進。都心軸の発展に貢献できる建物をつくりたい」と意気込み、引き続き協議会に未加入の地権者に理解を求めていくとともに、基本構想の策定も進めるとした。