米国からMTのフォード「マスタング」を個人輸入! ヘリコプター整備士の技を活かしてモディファイされた極上の1台とは
スティックを求めて、輸入代行業者を使って個人輸入に挑戦
納さんの絶対条件は、スティックカー=マニュアル車であること。つまり、日本国内に流通している車両では見つかりにくい可能性が高かったため、自ら直接アメリカの中古車サイトやeBayで車両を探し出し、代行業者を使って日本へと送ってもらい、愛車として入手したという並々ならぬ努力と苦労を経験している。 「マニュアルであることは外せませんでした。時間をかけて探した結果、外装レストア済み、純正4速マニュアルのこの個体を、ミシガン州で発見したのです。そして、アメリカ国内での輸送から日本への発送と時間をかけて、5年ほど前に愛車となりました」 念願のマスタング マッハ1を手に入れた納さんだが、車両の楽しみ方にも自分流がある。基本は、純正状態を継続することよりも、この日本国内で自分がどれだけこの車両を楽しめるかに集約。そのため、シートはスパルコ、ハンドルはOMPへと変更し、理想のドライビングポジションを獲得。さらに社外品のパワーステアリングも装着している。また、車内の快適性向上のために、シート下の内装を外して吸音と消音材を敷き詰め、新たにカーペットを装備。 他には、デフとトランスミッションはオーバーホールして、トランスミッションのギア比を3.5から3.25へと変更。4速しかないので高速で回転数が上がりすぎるため、ギア比を下げて低回転で巡行できるようにした。そして、車内にはバックカメラや右側前方視界用のカメラを増設。車両のデザインや左ハンドルという特性上、死界が増えるポイントをカメラで補足しているのだ。 「オリジナル度にこだわり過ぎず、現代の技術を使って、日本で乗りやすくすることを意識しています」 そう語ってくれた納さん。ヘリコプター整備士という本業で得た経験値を駆使して、上記のモディファイやオーバーホールは基本的に自ら手がけるという。DIY派として、マスタング生活を楽しんでいるのだ。