子どもの中学校入学準備をしていますが制服が高くて…… 都内だと仕方ないのでしょうか?
卒業・入学・進学シーズンになると、子どもがいるご家庭は何かと出費が多くなるでしょう。 特に子どもが入学を控えている場合、制服や備品などを購入しなくてはいけません。そのなかでも、制服の価格が高くて驚く方は多いのではないでしょうか。 そこで本記事では、都内と地方では中学校の制服の価格にどのくらいの差があるのかを解説します。
制服は地方よりも都内のほうが安い
総務省が公表する「小売物価統計調査(動向編) 2022年」によると、特別区部(東京23区)の男子用学校制服の価格は3万5563円、女子用学校制服の価格は3万4295円です。価格のみを聞くと高額に感じる方もいるでしょう。ところが、他の地域と比較すると都内は制服の平均価格が比較的安くなっています。 例えば、秋田市の男子用学校制服の価格は5万1573円、女子用学校制服の価格は4万7613円です。また、熊本市の男子用学校制服の価格は4万5133円、女子用学校制服の価格は4万7000とこちらも都内の平均価格を上回っています。 全国的には男女ともに3万円台の地域が多いものの、東北地方や北陸地方は4万円を超える地域が複数あるようです。これらのデータから、都内の制服の平均価格は決して高くはないといえます。ただし、学校によって制服の価格には差があるため、平均価格を上回るケースもあるでしょう。
20年間で制服はどのくらい値上がりした?
自身が学生だった頃と比較して、制服が高いと感じている方もいるでしょう。「小売物価統計調査(動向編)」によると、特別区部(東京23区)における2000年の男子用学校制服の価格は3万1470円、女子用学校制服の価格は3万2140円です。 20年間で男子用学校制服は4093円、女子用学校制服は2155円値上がりしていることになります。20年間には男女ともに制服の平均価格が2万円台になった年もあり、その当時と比較すると高いと感じる方がいるのはごく自然なことです。
制服の購入費が用意できない場合は?
経済的な理由で中学校の制服を購入できない場合、就学援助制度を利用できるか確認しましょう。学校教育法第19条において「経済的理由によって、就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない」と定められています。 これに従って各市町村では助成制度を用意しているのです。例えば、横浜市では令和6年4月に中学校へ入学予定の子どもを対象に、中学校入学準備費の一部を中学校標準服等購入券として支給しています。 兄弟や親戚の子どもなどから、お古・お下がりをもらって着用するのも一つの手です。また、PTAやNPO法人によって制服のリサイクル活動が行われているケースもあります。お古・お下がりをもらえるあてがない場合は、近隣で制服のリサイクル活動を行っている団体がないか調べてみましょう。