韓国政府「伝統市場・商店街活性化」商品券に運営上の弱点…悪用され、不正に流通
【07月29日 KOREA WAVE】韓国の伝統市場と商店街活性化のために政府が発行する「オンヌリ商品券」が、運営上の弱点が悪用されて酒類小売などで不正に流通していることがわかった。不正使用が横行し、オンヌリ商品券の発行数は目標に比べて低調だ。 主管する中小ベンチャー企業省は、路地型商店街の追加指定などで販売額の増加に取り組むとともに、関連省庁と連携して不正流通を防ぐ。 オンヌリ商品券は伝統市場・商店街の全国共通商品券で、2009年7月から発行されている。 同省の資料によると、今年6月末までに集計されたオンヌリ商品券の販売額は1兆8464億ウォン(1ウォン=約0.11円)だ。販売目標額である5兆ウォンの37%に過ぎない。 同省は今年初め、経済政策方針を発表し、オンヌリ商品券の発行額を昨年比1億ウォン増やし、5兆ウォンにすることにした。なかなか回復できずにいる伝統市場と路地型商店街の需要を活性化するためだ。 同省は管理と使用が便利なモバイル・カード型オンヌリ商品券の割合を増やすという。実際には紙のオンヌリ商品券に比べ、モバイル・カード型オンヌリ商品券の販売割合は極めて低いことがわかった。 今年上半期の紙のオンヌリ商品券の販売金額は1兆3388億ウォンで72.5%を占めた。モバイルオンヌリ商品券の割合は14.4%、カード型オンヌリ商品券の割合は13.1%だった。 中小ベンチャー企業省は低迷しているオンヌリ商品券の使用を促進するため、商品券使用が可能な「路地型商店街」の指定要件を、これまでの同省との協議から地方自治体が自主性に委ねる形で緩和することに決めた。 また、従来のオンヌリ商品券の加盟制限業種(40)を28まで減らし、利用可能店を増やす。中小ベンチャー企業省は、販売実績が伸び悩んでいるものの、このような政策の効果が早ければ8月から現れると見ている。 同省関係者は「昨年よりは販売実績が上がっているが、上昇幅は大きくない。路地型商店街指定などを通じて利用可能店が拡大し、8月ごろになれば販売量が大幅に増える」と期待している。 オンヌリ商品券規定上の抜け穴を利用して商品券を流通する事例も深刻化している。 代表的なのが、伝統市場や路地型商店街に位置する小売商で酒類を販売する場合だ。酒類小売業は現在、オンヌリ商品券加盟制限業種に分類されているが、一般マートなどで酒類免許を持って販売する場合には、特別な規制を受けない。 実際のオンラインでは「オンヌリ商品券利用可能な酒類販売店」と店を宣伝したり、使用できる場所の情報を共有するメッセージも簡単に発見できる。 10%割引販売するオンヌリ商品券を利用すれば、高価な酒類を割引価格で購入できるため、このような店が「聖地」と呼ばれて繁盛しているのだ。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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