<わたしたちと音楽 Vol. 48>Rihwa×三原勇希 大人になって得た、エンパワーメントし合うシスターフッドの関係性
ライフステージが変化して、変わるもの、変わらないもの
――それから三原さんは、妊娠・出産も経験していますが、どんな変化がありましたか。 三原:郊外に引っ越して、仕事も減って家にいる時間が増えて、ライフスタイルは本当にガラッと変わりました。あとはすべての子どもに対して抱く愛情が強くなったという良い変化もありましたけど、根本は変わっていないですね。 Rihwa:勇希は、ライフスタイルの変化も含めて一貫して楽しんでいるように見える。人に「悩みとかあるの?」って聞かれたら「あるよ!」って答えるじゃないですか。勇希はそこで「悩むことは、別にないかも」って答えるの。常に楽しんでいるから、悩みの概念が違うのかなって思いました。 三原:今すごく恵まれているってことなんだけどね。そう言われると、そうかもしれない。常に考えることはいっぱいあるし、もちろんうまくいかないこともたくさんあるんだけれど、それを“悩み”と捉えていないのかもしれないですね。 ――三原さんのようにライフステージの変化も関係していると思うのですが、女性であることは人生やお仕事にどんな影響を与えていると思いますか。 Rihwa:女性だからなのか、私のキャラクターが原因なのかは分からないんですけれど、業界の中では“若い子”の扱いをされることが多くて、特に異性の関係者からは「お世話してあげる」という振る舞いで接されることが多かったですね。それに助けられた経験ももちろんあるんだけど、子供扱いして信頼されていないと感じることもあって、私が違うキャラクターだったり男性だったりしたら違ったんじゃないかって。だからか、異性がいる現場だと「舐められないようにしないと」って戦闘モードに入っちゃうときもあるっていうか……。 三原:業界には、男性のほうが多いしね。私は情報番組のリポーターや司会のアシスタントをしたりしていると、特に“若い女性”として扱われているのを感じることはありました。若い女性だからこそのポジションだとも思うし、芸能界でステップアップするにはグラビアをやれば売れるよ、必要な段階だよとも言われました。年齢や経験を重ねるうちに、そういう扱いをされることも減るし、自分自身もビビらなくなる。周りが変化していなくても自分が変化して、スタンスも変わりましたね。もっと発言して良いんだって思えたから、いろいろなことを言えるようになった。