世界初展開は愛知・名古屋で ── 「加熱式たばこ」旗艦店オープン
フィリップ モリス ジャパン(東京都千代田区)が手がける、加熱式たばこ「iQOS(アイコス)」の世界初の旗艦店が4日、名鉄百貨店本館メンズ館(愛知県名古屋市)にオープンした。「iQOS」の販売は「名古市内の成人喫煙者」に限定されており、同社が開発した“革新的なたばこ”が手に入るのは、ここ名古屋だけだという。旗艦店オープン当日は、うわさを聞きつけ多くの愛煙者が名古屋駅につめかけている。
うわさ聞きつけ、多くの愛煙家が名古屋駅へ
「iQOS」は同社が20年の歳月をかけて開発した“加熱式たばこ”で、従来の喫煙の代替品となる新たな形のたばこ。燃やさず加熱することから“加熱式”と称し、特徴に「煙・灰が出ない」「ニオイが少ない」「ライター(火種)がいらない」が紹介されている。 吸った後のニオイや、飛び散る灰の始末、副流煙による弊害など、従来のたばこ製品にとって課題であった“周囲への影響”を最新の技術によって克服した。また「iQOS」はたばこ葉を使用しているため、ニコチンを含む液体を蒸気にして吸引する「電子たばこ」とは一線を画するという。 名駅地区にオープンした「iQOS STORE」では、平日にもかかわらず多くの愛煙家が来店。スタッフの説明を受けながら「iQOS」を試喫する姿や、デバイスや専用のたばこなど喫煙に必要なセット一式を購入するシーンが見られた。
世界初展開の地に名古屋を選んだ理由は?
愛煙歴15年の名古屋市内在住の男性は「コンビニなどの宣伝で『iQOS』のことを知った。(たばこを吸う際)一緒にいる人の迷惑を軽減できる点が購入の決め手だった」と買ったばかりの「iQOS」が入った袋を手に持ちコメント。従来のたばこと比べてどうかと聞くと、「吸い心地は特に気になりませんね。他の名柄が発売されたら本格的な移行を検討しようと思う」と商品の完成度に関しては満足している様子だった。 同社マネージャーの飯田さんは「現在はマールボロ(レギュラー、メンソール)のみの展開となりますが、将来的には他の名柄の展開も視野に入れている」と話す。 世界初展開の地に名古屋を選んだ理由として「名古屋はものづくりの拠点地で、新しい技術にオープンな気質を持つエリア。また名古屋の喫煙率は、全国の数値と類似しているのも選定のポイント」と説明。国立がん研究センターが発表する「都道府県別の喫煙率」によると、2013年の全国の喫煙率(男女)は21.6%で、愛知県は21.2%。ちなみに他の都市の喫煙率は、東京は20.9%、大阪は22.3%、福岡は23.6%となっている。 限定販売期間は未定だが、現在「iQOS」は、旗艦店のほか、名古屋市内のコンビニ、スーパー(一部)、たばこ専門店の計1000店舗にて購入することができる。 また、同社では今後は東京や全国へと展開の枠を広げ、さらには世界各地への進出を目指す。最初の国は「電子たばこ」の普及率が高いイタリアに決定しているそうだ。 (編集プロダクション エディマート)