Shuta Sueyoshi、4thアルバムは「新たな門出」 アルバム&初リリイベ&ツアーへの意気込みを語る<独占インタビュー>
Shuta Sueyoshiが、約4年ぶりに4th.アルバム『Bifrost(ビフレスト)』を発売し、約3年ぶりに全国ツアーを開催。アルバム発売週には初のリリースイベントも開催するというShuta Sueyoshiを、WEBザテレビジョンが独占インタビュー。新アーティスト写真初公開と自身にとって「新たな門出」と位置付けたアルバムについてはもちろん、初リリイベやツアーに向けての意気込みを聞くと、「挑戦」を楽しみながらソロアーティストとしてさらに一歩進もうとする確固たる意志を感じた。(※「Bifrost」の「o」はウムラウト付きが正式表記) Shuta Sueyoshi「Bifrost」アルバムジャケット写真 ※「Bifrost」の「o」はウムラウト付きが正式表記 ■TikTokで「HACK」が話題のShuta Sueyoshi 2017年5月「Switch」「Sad Story」「to.ri.ca.go」を配信しソロデビュー。2019年1月に発売した2nd.アルバム『WONDER HACK』収録の「HACK」が、TikTokで20億View、ストリーミング5,000万再生突破し話題となる。 8月14日(水)に発売する4th.アルバムには、2021年にリリースしたデジタルシングル「灯蛾」、2023年「冬スポ!! WINTER SPORTS FESTA 23」TV-CMタイアップソング「NEVERLAND」、2024年3月20日にデジタルリリースした「Shampoo」など全10曲を収録。アルバム発売週には初のリリースイベントを開催し、10月からは約3年ぶりのツアー「Shuta Sueyoshi LIVE TOUR 2024 -Bifrost-」を全国5都市で開催する。 ■全楽曲作詞作曲した『Bifrost』は、アーティストとしての「新たな門出」 ――約4年ぶりに4th.アルバム『Bifrost』をリリースする、今の率直な思いを教えてください。 本当に「自分も待ってた」という感じで、とにかくうれしいです。マスタリングも終わり、ディレクターと一緒に最初から最後まで通して聞いたんですけど、「いい感じにできたね」って思わずハイタッチしちゃいました。 今回、今までのアルバムとは大きく違うところがあって、全部自分で作詞作曲しているんです。もちろん手伝ってもらっている方もいらっしゃるんですけど、基本的に1からセルフプロデュースしています。 だからファンのみんなをすごくお待たせしてしまったんですけど、楽曲制作過程で得たものがたくさんありました。一緒に成長できた楽曲がつまっているこのアルバムは、自分にとって「挑戦」でもあり、これが「新たな門出」というか、アーティストとしてさらに一歩前へ踏み出すための1枚だと思っています。 ――アルバムに収録される楽曲には、Shutaさんのたくさんの思いがこめられていると思います。アルバム全体にこめた思いを教えてください。 ここ数年、コロナ禍もあり活動できない時期があって、その期間は音楽と向き合う時間にして、少しずつコツコツと楽曲制作をしていました。気づいたら、「生きること」とか「人生観」に関する楽曲が多くなっていたので、アルバムのテーマを「Bifrost」=「虹の架け橋」にしたいと思いました。このアルバムが誰かの願いや希望をつなぐ「虹の架け橋」になれたらという思いをこめています。 ――「Bifrost」は北欧神話で「地上から神々の国・アスガルドへかける“虹の架け橋”」を意味するということですが、Shutaさんがこの言葉をアルバムタイトルに選んだのはなぜですか? もともと神話は好きで「Bifrost」という言葉は知っていました。ゲームにも神話の世界観のものもあったりするし、神様の名前とか、誰々が何々を作ったというまことしやかなストーリー性とか、そういう幻想的な世界が好きなんです。 あと僕にとって「虹」って、一般的な7色ではなく淡いイメージだったり、橋のかかり方もあのレインボーではなかったんです。僕がイメージする「虹の架け橋」には「Bifrost」という言葉がぴったりだと思って、アルバムタイトルにしました。 ■収録楽曲には「制作時の情景や自分の心情がすべてつまっている」 ――すべてセルフプロデュースされたという楽曲制作の過程で、印象に残っている楽曲がありましたら教えてください。 もう全部印象深いです。ひとつひとつの楽曲に「こういう気持ちのときに書いたなぁ」「あのとき寒かったな」「あのとき虫が飛んでたな」「雨が降っていたな」など、制作時の情景や自分の心情がすべてつまっていて、どれもが愛すべき曲です。 でもタイアップ曲の「NEVERLAND」みたいに、先方から世界観のリクエストがあったり、制作期間が限られていたりすると、難しいことも多くあって…。でもわりと人って、“背水の陣”的な状況になると力を発揮できるというか、フッと降りてきてポンポンって進んでいったという感覚もありました。そんな感じで、どの楽曲にも思い出も思い入れもあります。 楽曲制作に関しては、自分はまだまだだと思っていますが、楽曲すべてがそのときに出た最高峰を形にしているので、いいなと思ってもらえる方が少しでも多ければ僕もうれしいです。 ――Shutaさんは、どんなときにどんなふうに楽曲制作されるのですか? 僕は結構“感覚型”ですね。基本的に制作作業ってめちゃくちゃ孤独なんですよ。向き合いたくないときに向き合わなきゃいけないときもあるけど、何もしていないときにフッとアイデアが降りてきて、「今曲書きたい」とか「こういう曲を創ろう」と思うこともあります。 制作中に「いや違うな」と思ったときは、ずっとそこに集中しているといいものも書けないし、メロディーも降りてこないので、そういうときはもう一切やらないです。ゲームとかをして気分転換します。 ■楽曲もジャケット写真もアーティスト写真も「世界観が大事」 ――通常盤のアルバムジャケットはとても幻想的ですが、こだわりを教えてください。 もう全部です!制作陣と何回もやりとりして、細部までこだわりました。やっぱり言葉で伝えるのは難しくて、イメージを絵で描いてみたり、それっぽい素材を探して見せたりして、「どうにか伝われ」と思いながら、結局10回ぐらいやりとりしたんじゃないかと思います。 僕のイメージの“淡い虹”が長く螺旋状にあって、いろいろな動物が歩いていたり、それを遠くから人間っぽいものが見ていたり、空にはこの世のものじゃないような虫が飛んでいたり。空や雲の色も結構こだわって、下が地上だとしたら上は神々の国と世界観で分けていたりして、本当に全く妥協せずに作れたと思っています。 ――今回のアルバム発売にあたり、新しいアーティスト写真が公開されました。新しいアーティスト写真のこだわりを教えてください。 基本的にはアルバムの世界観を大事に、着飾らずシンプルな格好の方が合うのでは…ということで、こういう衣装になりました。ちょっと“儚さ”とかも出せているのかな。 楽曲もジャケット写真もアーティスト写真もすべて、僕は世界観を大事に創っています。僕のイメージするものはありますが、それを受け取ったみんなが「こういう世界観を表現しているのかな」と思ってくれるなら、それはそれで正解です。基本的に正解はないので、考察することも楽しんでほしいなと思っています。 ■変化に立ち向かっていくことが「楽しい」 ――今までのアルバム「JACK IN THE BOX」「WONDER HACK」「pret-a-porter」を振り返り、そして今回発売の「Bifrost」を見て、今思うことを教えてください。※「pret-a-porter」の「e」はサーカムフレックス付き、「a」はグレイヴ・アクセント付きが正式表記 今までは楽曲提供が多かったので、ある程度土台がある状態で「じゃあ色付けだけしてね」とか、完成しているものを「最後のニスだけぬっときます」みたいな感じでしたけど、そのときそのときいつも全力でやっているし、全然手を抜いたことはないので、今までの3枚とも最高のものを創ってきたつもりです。 でも思考的に僕は“モノづくり”が好きで、「もっとこうしたい」とかクリエイティブな部分がだんだん如実に出てきたというか…。最初は歌詞も全然書けなかったんですけど、自分の言葉とか自分が欲しかった音を拾い集めて、それを形にしたものを届けるのが1番だと思って出来たのが、今回の「Bifrost」だと思っています。 ――今回のアルバムは初めて全曲セルフプロデュースで、Shutaさんにとって「挑戦」だということですが、その原動力は何ですか? 僕は、やったことがないことをたくさんやって、それが経験となり人としての糧となるんだったら、少しでも日常に変化を持たせたいと思ってしまうし、その方がきっと「楽しいんだろうな」っていう気持ちをもともと持っているんだと思います。変化に立ち向かっていくというのは「挑戦」でもあるんですけど、それを楽しんでいる感じですね。 あとここ数年、自分を見つめ直す瞬間があって、ちょっとずつでも何かを変えてみたら「世界の視え方が変わるかな」とか「人との接し方が変わるかな」とか思い始めていたんです。変わるのは勇気が必要だったり、難しいこともあるけど、その変化が楽曲制作につながるのであれば全然楽しいことだと感じていたのもあると思います。 ■初のリリースイベントもフェス出演も「挑戦」のひとつ ――今回、自身初のリリースイベントを開催されるということですが、何かきっかけはあったんですか? それも「挑戦」のひとつですね。今までアルバムは3枚出しているんですけど、リリースイベントはやったことがなかったんです。CDの売り方や特典には、僕なりのこだわりがあったんですけど、今回のアルバム制作中に「ここから、1から、またいろんな風を入れつつ歩んでいきたい」という思いが強かったのも大きいです。 スタッフさんからの提案を受けて、足を運んでくれる方がいるんだったら、そういう扉を開けてみてもいいのかなと思って、「きっと喜んでくれる人がいる」と信じてやることを決めました! ※「Bifrost」リリース記念イベントの開催日時、場所、内容等の詳細については、後日発表予定 ――2024年は3月に「STARLIGHT+ 2024」、8月に「ODAWARA FESTIVAL 2024」など音楽フェスへの出演が続きますが、それも「挑戦」のひとつですか? そうですね、今までフェスには個人的にほぼ出たことなかったんで。僕はライブありきの人間で、ライブが1番いい自己紹介だと思っているんです。フェスに出演することで僕のことを知らない方に知っていただくチャンスでもあるし、単純に自分の経験値にもなるので、出られるところには「挑戦」していくつもりです。 ■約3年ぶりのツアーは「絶対ぶち上げるしかない」 ――約3年ぶりのツアーが10月から始まります。現在のお気持ちを教えてください。 マジでうれしいです!それに尽きます!久々にファンのみんなに会えるってだけでもうれしいのに、Zeppで音もいいし、お客さんとの距離も近いし、もういうことなしって感じです。できればもうちょっとやりたかったぐらいです!! 今までできなかった分とか悔しい思いから「何倍にも返してやろう」「絶対ぶち上げるしかない」という気持ちが強いので、ステージを最高の空間にして「また会おうね」という状態にできたらと思っています。もう早くやりたいです! ――3年前の2021年に行われた公演は、コロナ禍で観客の声出しNGの中での開催でしたが、ステージはやりにくくなかったですか? 不安を持ってステージに立つとお客さんに絶対伝わるので、それはあんまり出したくないなと思ったんですけど、1回ステージに立ってみないとわからないな…というのが正直な気持ちでした。でも1回立ったら、声を出せなくても盛り上げる方法がわかったというか、楽しませる方法がわかって、自分も楽しめたし、お客さんもそれを感じてくれたと思っています。 ■ファンのみんなには感謝をこめて「HAPPYをバンと投げつけたい」 ――今回のツアーに向けて、取り組んでいることを教えてください。 2021年は、僕の知識不足でやってはいけないことをやってしまって、ツアー前の1ヶ月で10kgぐらい減量しちゃったんですけど、今回は知識も入れたしゆっくり時間をかけて準備しています。7月に入ってから毎日自炊をして、筋トレを始めました。今日も低糖質のカレーを作ってきましたし、実は今絶賛筋肉中です(笑)。 10月までの3ヶ月で、しっかりいらない部分だけ削ぎ取って身体を軽くして、ライブで最高のパフォーマンスができるように、バチバチに仕上げておくつもりです。すごく気合入っています! ――最後に約4年ぶりのアルバムリリース、初めてのリリースイベント、約3年ぶりのツアー開催を楽しみにしているファンに向けて、メッセージをお願いします。 ファンのみんなには、まずは「忘れないでいてくれてありがとう」と感謝の気持ちでいっぱいです。活動できていない期間は、楽曲制作では孤独を感じたり、自分の周りのスタッフが変わってしまいつらいこともあったんですけど、何より「忘れられてしまうのではないか」ということを1番恐れていました。 この先、楽曲を作ってもリリースできるのか、ライブができるのか…という恐怖があったので、アルバムのリリースとライブツアーが決まって、これ以上に幸せなことはないと改めて実感しています。なので、忘れないでいてくれたみんなに向けて、「HAPPYをバンと投げつけたい、ぶつけたい」と思っているので、楽しみにしていてください!! ※「Bifrost」の「o」はウムラウト付きが正式表記 ※「pret-a-porter」の「e」はサーカムフレックス付き、「a」はグレイヴ・アクセント付きが正式表記 ※「Bifröst」リリース記念イベントの開催日時、場所、内容等の詳細については、後日発表 ◆取材・文=綱島深雪