【ニュージーランド】〔政治スポットライト〕訪日のNZ首相、専用機が途中で故障
ニュージーランド(NZ)のラクソン首相を乗せ日本に向かっていた国防軍機が16日、給油地のパプアニューギニアで故障し、ラクソン氏は民間機で日本に移動したことが分かった。ビジネス代表団や記者団はパプアで一晩足止めされ、日本での3日間の日程が2日間に短縮されることになった。 ビジネス代表団向けには、政府がホテルや民間機を手配した。コストは明らかになっていない。 NZの国防軍機は老朽化しており、外遊中の故障は今年に入って2回目。政府は今後首相の外遊に民間機を利用する方向で検討を進めているようだ。機体の入れ替えには高額な費用がかかるため、政府は現在の景気低迷下に資金を投入することを躊躇(ちゅうちょ)している。 ■オーカスは議論せず? ラクソン氏は訪日の3つの目的として、既存ビジネスの再活性化、日本からの投資誘致、岸田文雄首相との政治的関係の発展を挙げている。 17日には、日本の宇宙ベンチャー、アストロスケール社内にある展示施設を視察した。同社は今年、宇宙ごみ(スペースデブリ)の商業除去実証衛星をNZから打ち上げた実績がある。 またNZと日本はともに、豪米英の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の第2の柱である先端防衛技術の共同開発に参加することを検討している。ただラクソン氏はこれまでに、岸田氏との首脳会談で議論する可能性は低いとしていた。