7カ月で5件、事故相次ぐ交差点の問題点 対策直後に2人死亡事故
山形県長井市今泉の十字路交差点で10月28日、車同士が出合い頭に衝突し、2人が死亡、1人が大けがをする事故が起きた。この交差点は3月の自動車専用道路開通に伴いできたが、開通後の約7カ月間に、今回を含め同様の事故が計5件発生していることがわかった。何が事故を誘発するのか。 【別角度からの写真】見通しのよい交差点に思えるが、一時停止側から見るとわずかな坂道のため左右の見通しがやや悪いことが分かる 死亡事故は午後5時前に発生。軽乗用車と大型トラックが衝突し、軽乗用車に乗っていた熊本市の50代女性と山形県小国町の80代女性が死亡、運転していた新潟市の50代女性が骨盤骨折などの重傷を負った。 3人は母と娘姉妹で、姉妹は父親の葬儀のために帰省していた。国道を走っていた軽乗用車の側に一時停止の標識があり、交差する自動車専用道路を走ってきた大型トラックと衝突した。 この交差点では、2週間余り前の10月5日にも車同士が出合い頭に衝突、専門学校生の女性や小学生の男児ら6人が重軽傷を負った。その後、一時停止の標識を増やしたり、大きくしたりする対策が取られたばかりだった。 現場は3月9日に開通した自動車専用道路「梨郷(りんごう)道路」(7.2キロ)の起点。山形と新潟の両県を結ぶ計画の「新潟山形南部連絡道路」(約80キロ)の一部にあたる。 交差点に信号機はない。国道113号から交差点に入るには、わずかに坂道を上る形になる。左右がやや見通しにくく、地元では信号機の設置を求める声もあるという。
朝日新聞社