「証拠が出てきた」能登半島地震 猿山沖・珠洲沖の少なくとも2つの活断層帯で地震発生か
能登半島地震について、政府の地震調査委員会は11日、これまで知られていた能登半島北岸の少なくとも2つの活断層帯で地震が発生したとみられると明らかにしました。 【図を見る】海上保安庁が調べた海底の地形変化 能登半島は、北側の海岸に沿うように複数の活断層が確認されています。このうち「猿山沖セグメント」と「珠洲沖セグメント」と呼ばれる2つの活断層帯について、政府の地震調査委員会は、断層の地下で地震が起こったとする見方を発表しました。 海上保安庁が海底の地形を調べたところ、断層の南東側で最大およそ4メートルの隆起が観測され、地形の変化は今回の地震で生じた可能性が高いということです。 地震調査委員会の平田直委員長は「海底地形の変化がはっきりした。ある意味証拠が出てきた。少なくとも調査がきちんとできている2つのセグメントの地下が逆断層運動をしてM7.6の地震を起こしたということが確かめられた」と述べました。 能登半島周辺では、1月1日の地震発生当初に比べ、地震活動は収まってきていますが、最大震度5弱程度以上の地震が発生する確率は平常時の20倍ほどと、依然として高くなっています。2004年の新潟県中越地震や2016年の熊本地震など、過去には数か月たってから規模の大きな地震が発生した例もあり、地震調査委員会は今後も強い揺れや津波を伴う地震の発生に注意するよう呼びかけています。
北陸放送