大の里、横綱に「勝ち越し」 稽古総見晴れやか 初場所「石川に明るい話題を」
大相撲の大関大の里(津幡町出身、二所ノ関部屋)が6日、両国国技館で行われた初場所(12日初日)前の稽古総見に臨み、新年の目標を「全場所で優勝争い」と掲げた。この日は横綱照ノ富士から指名を受けて三番稽古に臨み、4勝3敗で勝ち越し。幸先良く一年のスタートを切り、新春の土俵での活躍を誓った。 「お願いします」。国技館敷地内の相撲教習所で行われた横綱審議委員会の稽古総見。この日唯一、横綱照ノ富士から稽古相手に指名された大の里が引き締まった表情で土俵に立った。 1番目は横綱を攻めきれずに敗れたが、2番目は得意の右四つとなり、真っ向勝負で圧倒。土俵を割った横綱が「あー、くそっ」と顔をしかめ、「もう一丁」と大の里を呼んだ。 初場所で綱とりに挑む琴桜、豊昇龍の2大関が見守る中、約10分間、横綱と胸を合わせた大の里は充実した表情を浮かべた。左腕の使い方など横綱から助言を受ける場面もあり、大の里は「ありがたいこと。いい稽古ができてよかった」と晴れやかな表情だった。 大関同士の申し合い稽古では、琴桜に2勝2敗、豊昇龍には3勝4敗だった。 新年の抱負を問われた大の里は「昨年は地元で地震があり、まだ復興には遠い。1月場所から明るい話題を届けられるように頑張りたい」と石川に思いを寄せた。