プロポーカープレイヤー投資家が本気で期待している「2つの業界」投資初心者への3つのアドバイス
プロポーカープレイヤーとして活躍する木原直哉氏は、9月末に『「確率思考」で市場を制する最強の投資術』(エミン・ユルマズ氏との共著)を出版するなど専業投資家並みの知識を兼ね備えており、昨年の利益は、プロのポーカープレイヤーで上げた最高年収を超えた。全3回にわたっておくるインタビューの最終回は木原氏が上昇すると期待している銘柄・投資についての考え方を聞いた。 【動画】9年で2.5億円稼いだ「他人を真似するだけ」考えるイナゴ投資家の投資哲学…元ブラック風俗店員はいかにして成りあがったのか
注目する2つのセクターは「不動産」「インバウンド」
ーー木原さんが今後の国内株式市場についてどのように見ているか教えてください。 常に株式投資を続けるスタンスではいるのですが、私は基本的に「先々の予想はしない」という立場を守っています。 ーーそれでは注目しているセクターなどはありますか? 小さい銘柄が投資の中心であるため個別銘柄に言及はしたくないですが、注目しているセクターのお話ならできます。注目セクターは以下の2つです。 ・不動産 ・インバウンド 不動産といっても首都圏、大阪、名古屋などの都市圏の不動産です。都市圏の不動産価格の上昇は続いています。それに伴い都市圏の不動産関連銘柄は、今後も上昇が期待できるのではないでしょうか。 次にインバウンドですが、こちらは若干注意が必要です。円安が7月にピークアウトした形となっており、外国人観光客にとって日本の製品やサービスの割安感が一服した可能性があります。このため、外国人観光客向けの高額の商品やサービスは売れなくなる可能性があります。
日本円だけを持っているのはリスク。1銘柄に全財産を投資しているのと同じ
ーーこれまでの投資経験を踏まえて読者に対するアドバイスをお願いします。 アドバイスとしては以下の3点となります。 ・損を受け入れること ・長期的に保有できる銘柄に投資すること ・デフレ思考から脱却すること 投資の結果は予想できません。また、リスクを取らなければリターンは得られません。損をしたくなければ、投資をしないほうがよいです。ただし投資でリターンを得ようとすれば、リスクがあるため損は必ず発生します。投資では損失が発生するもの、として損失を受け入れることが投資での成功には必要不可欠です。 次に、株式投資では長期的に保有できる銘柄しか買わないことも大切です。私は値動きの参考程度にしかチャートを見ません。買う理由が複数あって、長期保有できる銘柄しか投資していません。軽い気持ちで銘柄を持つのではなく、しっかりと調べた上で、この銘柄なら長期保有できるという銘柄しか投資しないというスタンスが株式投資の成功には必要と考えています。 最後については、インフレが進む中では現金(円、ドル、ユーロその他全て含む)だけで資産を持っていると、今後資産は目減りする可能性が高いです。資産を現金で持つこともリスクなのです。日本円だけを持っているということは、日本円という1銘柄に全財産を投資しているのと全く同じことであるという認識が必要だと思います。
木原直哉