【国際女性デー】食事だけでは…貧血は自覚しにくい、生理や子宮の病気と関係も
■婦人科・・内診は必須ではない
Q:とはいえ、産婦人科を受診するのはハードルが高い。何かあっても「そのうちなんとかなるだろう」と思ってしまいます。受診しにくいと感じている人にむけて、「貧血をきっかけに受診したら、気がみつかることがある」と言うと、受診する気になるかなとも思いますが。 A:貧血の背景には子宮筋腫など、いろいろな病気が隠れている可能性があります。「そのうちなんとかなるだろう」と思っても、なんともならないです。体のどこかが異常だから数値が下がっているわけなので、受診をおすすめします。内診は必須ではありません。 Q:放置すると子宮筋腫は大きくなる? A:基本的に、ほうっておくと筋腫は徐々に大きくなります。小さいうちはとるのも可能ですが、大きくなると手術も大変で、妊娠もしづらくなります。初めて意を決して病院に行ってみたら「とても大きい筋腫があります。今後妊娠できません」となったら悲しいですよね。 私のところに来られる方は「できあがった貧血」の人。生理の際、出血が多いなと思っても、それぐらいでは受診しないんですよね。出血が多いままがずっと続いて、貧血ができあがってからやっと受診する例が多い。こうなってからだと鉄剤を服用する治療です。 貧血がきっかけで病気が見つかることもあるので、健康診断で貧血だと言われた女性はちゃんと婦人科にかかるべきです。そして生理の痛みがないか、量が多いかを把握するのも、自分を守るための礎(いしずえ)だと思います。
Q:貧血は生理との関係が欠かせない? A:そうです。生理痛がつらいとか量が多いと思う女性は受診してほしい…と言っても、生理の経血量は数字で表せないし、量が多いのか判断が難しいですよね。女性同士でも、人に聞いたり、比べたりしないから、知るすべがない。生理の(経血)量の正常値は、1回に60から140ミリリットルで、それを超えると「多い」(過多月経)と言われます。しかし、過去の研究データでも様々な数値があって難しい。