自転車の「ながらスマホ」厳罰化「酒気帯び運転」にも罰則 11月から施行 警察が注意呼びかけ
広島ニュースTSS
「ゲンバ推し」のコーナー。 今回お伝えするのは、「自転車の罰則強化」。11月1日から実施される自転車の罰則強化についてです。 去年の6月には、「電動キックスケーターの取り締まり強化」、電動キックスケーターなど「特定小型原動機付き自転車」に対する道交法改正がされましたが、今回は多くの人が一度は乗ったことのある「自転車」が対象となります。 何がどう変わるのか取材しました。 <VTR> 【街の人は】 Q:罰則が強化されるのはご存じでしたか? 「罰則強化になるんですか。詳しく知りません」 Q:ながら運転したことありますか? 「あります。よくします。連絡を返したりとかしちゃいます。気を付けます」 通勤や通学で多くの人が利用する自転車。 一方で、最近問題となっているのが運転マナーの悪さです。 広島県警によりますと、今年9月末の時点で警察が指導や警告を行った件数はおよそ17000件にも上っていています。 そのうち自転車による飲酒運転は16件。スマートフォンなどを見ながら自転車を運転するいわゆる「ながら運転」はおよそ1800件を占めています。 このような危険な運転を取り締まるため、来月1日から自転車走行中のスマホの「ながら」運転や酒気帯び運転について罰則が強化されることになりました。 【鳥飼総合法律事務所・本田聡 弁護士】 「11月1日以降は刑事罰になりますので、より重い責任になると考えていい」 違反した場合、赤切符がきられ、スマホの「ながら見」は6か月以下の懲役、又は10万円以下の罰金。 酒気帯び運転は3年以下の懲役、又は50万円以下の罰金がかせられることもあるということです。 【広島県警 交通企画課・坂口健 課長補佐】 「自転車による交通違反・飲酒運転が多く行われているような場所や、事故が発生している場所、住民の方からの自転車に対する運転に対する苦情や相談がある場所については、重点的に取り締まりを含めて街頭活動を行ってまいります」 JAFの調査では、スマホを見ながら運転をすると、目線が手元のスマホ周辺に向き、前方に視点が定まりません。 さらに、実験では片手運転によるふらつきで不安定な走行となり、人など障害物にぶつかるという結果が出ました。 街で聞くと危険と感じた経験がある人は少なくないようです。 【街の人は】 「同じ自転車に乗っている人でも、携帯を持って乗っている人とか、すごい速いいスピードで急に右や左に曲がったりする人がいるので、ちょっと怖いなと思ったりすることがあります。やはり強化された方がいいですね。飲酒などはなかなか減らないですよね。自転車だったらちょっとわからないだろうなと思って、お酒飲んで運転される方もおられるかもしれないけど、罰則強化されることによって人々の安全が守られるのであればよいと思います」 【広島県警交通企画課・坂口健課長補佐】 「歩道で歩行者に衝突する、ほかの自転車に衝突するなどした場合には、相手にけがをさせる。場合によっては命を奪うことにもなる危険な乗り物でもあります。基本的な交通ルール、ながらスマホの禁止や飲酒運転の禁止については当然のことなので、こういったルールについては守っていただきたい」 <スタジオ> 【向井記者】 今回の自転車の罰則強化を改めて挙げると大きくこの2つです。 スマホの「ながら見」は6か月以下の懲役、又は10万円以下の罰金。 酒気帯び運転は3年以下の懲役、又は50万円以下の罰金がかせられます。 違反者には大人であっても学生であっても関係なく比較的重い違反に対して交付される「赤切符」が切られます。 さらに広島県内では、交通ルールの規則も変わり、自転車に傘を取り付けて走行しているケースですが、明らかに前方が見えない状態であったり、風などで傘が不安定になって通行人にあたりそうなことがあった場合、罰則の対象になることが考えられます。 Q:状況によりけりというところもあるんですね。 今回の厳罰化の動きは、具体的な何かを禁止するというより、「視野の妨げ」や「 安定を失うおそれがある」自転車の行為を禁止するものなので、ながらスマホだけでなく、飲み物を飲みながらとか、ゲームをしながらといった走行は、もちろんしてはいけないことになります。
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