「いつか『日本一のショート』と言ってもらいたい」カープの若武者・小園が目指し続けている目標
3月6日から開催されている『カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本 vs 欧州代表』。若手主体の選出となった日本代表にはカープから12球団最多の5人が選ばれている。その中でも代表定着が期待されるのが、プロ6年目の内野手・小園海斗だ。 【写真】泥だらけで猛練習に臨む新井貴浩監督の若き日! 小園は2023年11月に開催された『アジアプロ野球チャンピオンシップ2023』に選出され、全4試合にショートとして出場。17打数7安打、打率.412を記録するなど優勝に貢献した。今季カープでのレギュラー定着、代表定着が期待される小園は、これまでどのような考えで野球人生を歩んできたのか? ここでは、初の規定打席に到達した2021年シーズン中の独占インタビューを改めて振り返る。(全2回・前編) ◆攻めない守りで後悔したくない ─小園選手は、高校時代から『日本一のショート』という言葉を大事にされています。プロとなった現在も変わりはないですか? 「そうですね。日本一のショートを目標にすることに変わりはないですし、いつか『日本一のショートは小園』と言ってもらいたいと思っています。今の状況ではまだまだなんですけど、そこを目指してやるしかないですし、やっていきたいという気持ちが強いですね」 ─学生時代からショートを守られてきて、守備の意識において一番大事にしていることは何ですか? 「一番は『攻めることが大事』だと思っています。臨機応変ですけど、打球によって攻めることもありますし、昨年から守っていても『攻めていく』ということはずっとやっていることです。攻めないで後悔したくないですし、技術がまだまだないのですが、日々反省をして、練習をして、うまくなっていくしかないと思っています」 ─ショートの魅力、面白さはどの部分にあると感じていますか? 「やはり捕球時にジャックルもできないですし、ミスのできないポジションだと思っています。だからこそ、ショートとして1つのアウトを取れたときに魅力を感じますし、面白さというのも感じています。ミスをしたくないと考えるのではなく、攻めていく中でアウトを取ることができれば、チームに貢献できますし、サインプレーもありますし、すべての面で面白さと難しさがある部分に魅力を感じていますね」 ─ちなみにカープの歴代ショートの選手のプレーは映像で見たことはありますか? 「梵(英心・現オリックスコーチ)さんや(田中)広輔さんのプレーはもちろん見たことがありますが、もっと昔の先輩方のプレーはあまり見たことがないですね(苦笑)」 ◆『ショートは小園』と言われるような選手になっていきたい ─子どもの頃にあこがれていたショートの選手は誰ですか? 「地元から甲子園球場が近かったので、阪神の試合を見に行くことが多かったんですけど、阪神時代の鳥谷(敬)さんや巨人の坂本(勇人)さん、あとはソフトバンクの今宮(健太)さんをよく見ていました」 ─ショートの守りで参考にしている選手などはいるのでしょうか? 「昔は憧れている選手の動きをマネしたりすることはありました。少し前は『こういうプレーがしたいな、ああいう動きをしたいな』というイメージはあったんですけど、今はないですね。実際には自分自身の感覚的な部分もありますし、グラウンドに立ってみないと分からないところもありますからね。もちろん選手間でノックを受けながら動きについて話をすることはありますが、自分がどんなプレー、動きをしているかは映像を見ないと分からないので、守りで他の選手の動きを意識するとなかなか難しい部分がありますね」 ─どんなショートストップを目指していきたいですか? 「やはり、見えないところでもカバーできるような、そういう選手になっていきたいです。まだまだ教えていただくことも、学んでいかないといけない部分も多いので、そういう課題を1つひとつ潰していければ、隙のないショートになっていけると思います。そして『ショートはやっぱり小園だな』と言ってもらえるようになりたいですね」
広島アスリートマガジン編集部