井上尚弥の追い風に乗る!ロンドン五輪銅メダリストの清水聡が“アジア”2階級制覇を狙う理由とは?
ボクシングのロンドン五輪バンタム級銅メダリストでOPBF東洋太平洋フェザー級王者の清水聡(33、大橋)が7月12日、エディオンアリーナ大阪でWBOアジアパシフィック、スーパーフェザー級王者、ジョー・ノイナイ(23、フィリピン)に挑戦することが23日、発表された。同イベントのメインはロンドン五輪で金メダルを獲得した村田諒太(33、帝拳)のWBA世界ミドル級王者、ロブ・ブラント(米国)との再戦。清水は「先に勝って村田にプレッシャーをかけたい」と意気込みを語った。WBA、IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(26)が英国グラスゴーで衝撃TKO勝利して、勢いに乗る大橋ジム陣営は、スーパーフェザー級、フェザー級の2階級に視野を広げて清水の世界挑戦のチャンスを窺う意向だ。 これを才能と呼ぶのだろう。WBOアジアパシフィック王者、ノイナイへの挑戦を発表した清水は、ノイナイを想定した伴流ジムのサウスポー、石井龍誠(22)との4ラウンドのスパーリングを公開した。 ジャブ、そして左ストレートが毎ラウンドでピンポイントで命中。途中、右フックから左ストレートのコンビネーションブローに石井がバランスを崩しよろける場面も。「いつでも世界挑戦できる準備はできている」という非凡さをアピールした。 7勝(4KO)5敗1分のプロ成績で、WBCアジア・シルバースーパーフェザー級タイトルへの挑戦経験もある石井は、「こっちのパンチが当たらない距離感。ストレートが見えないんです。パンチは、まるで石やハンマーで殴られている感じ。ライト級くらいのパワーに感じました」と清水の力量に脱帽した。 今回はOPBFのフェザー級タイトルを保持したまま、ひと階級上のスーパーフェザー級へ挑戦することになるが、階級の壁は感じていない。 「体が大きくなっているのでスーパーフェザーは動けるのでいい。ノイナイとは噛み合うと思う。パンチをもらわずにダイヤモンド(左)を当てる」 ノイナイは、かつて三迫ジムに所属していたことがあり、4月20日に行われた同王座決定戦で、元日本フェザー級王者の坂晃典(仲里)を2ラウンドでキャンバスに沈めた強豪で17勝(6KO)2敗1分のキャリアを持つが、清水は「KOを狙うことは考えないが圧倒的に勝つ」と宣言した。