エムバペ選手「分断生む考えに反対」 仏下院選で反右翼を示唆
フランスで30日に第1回投票を迎える国民議会(下院、定数577)の選挙戦が17日、始まった。世論調査では右翼「国民連合(RN)」がトップに立ち、マクロン大統領率いる与党連合は3番手に沈む。第2勢力には左翼も加わる左派連合の躍進の可能性が浮上。反RNを訴えるデモが頻発し、混乱が深まっている。 【写真】もはやキワモノではない? EUに懐疑的な右翼が躍進、どうなる欧州 「多様性と寛容、尊重こそがフランスの価値観。分断を生む極端な考えには反対だ」。サッカーの欧州選手権の初戦を翌日に控えた16日、仏代表主将のエムバペ選手(25)は会見で、名指しを避けながらもRNに反対の立場を表明した。 仏代表の選手たちに対しては開催地のドイツに12日に到着後、記者団から総選挙をめぐる質問が続いている。アフリカにルーツを持つエムバペ選手は総選挙について「試合よりも大切だ」と発言。「(決選投票の7月)7日も誇りを持って代表のユニホームを着られることを願っている」と述べ、若者らに投票を呼びかけた。
朝日新聞社