D2Cブランドの出稿が増加 2024年に テレビ広告 が飛躍するかもしれない理由
視聴者との信頼関係を築く
一部のD2Cブランドにとって、テレビに投資するタイミングを判断することは、テレビに適したキャンペーンをいつ行うかを見極めることにもつながる。 テレヘルスプラットフォームのロー(Ro)はこれまでにもテレビ広告を実施してきたが、自社のボディプログラムを宣伝するための新しいキャンペーンを2024年初めにに開始した。このプログラムには、オゼンピック(Ozempic)と同クラスの処方薬のひとつである減量薬のウゴービ(Wegovy)を処方できる医師へのアクセスも含まれている。 「ローは今後もさらにテレビ広告を出す予定だ」と、ローの成長担当シニアバイスプレジデントを務めるウィル・フラハティ氏はメールで述べた。「現代のようにメディアが細分化しているなかでも、依然としてテレビ広告は魅力的で没入感のあるクリエイティブであり、ストーリテリングとブランド構築を後押しするだけでなく、レスポンスや会員登録を促進できる、非常に広範なオーディエンスにリーチできる素晴らしい手段だ」。 一方で、ボビーのチャッペル氏は、大坂なおみ選手が登場する大きなイベントに関連したテレビキャンペーンを行いたいと話す。ボビーの通年のテレビ予算がどうなるかはまだ明確でないものの、「大坂選手のキャリアにおける転換点」に合わせた支出を続けるだろうと同氏は語った。 「テレビ広告への支出を継続し、それがどのような長期的な成長をもたらすか、そして口コミのはずみ車を加速させるかを見極めようとしている」とチャッペル氏は言う。「オーガニック検索がさらに増えるのか、ウェブサイトを訪問するトラフィックは今後60日から90日間でどう推移するのか、といったことだ」。 結局のところ、テレビについて気に入っている理由は、ブランドが「デジタルではできない形で視聴者と信頼関係を築ける」からだとチャッペル氏は話す。 「現代では、規模を問わずどのようなブランドでも、TikTokやインスタグラムで本当に簡単に広告を出せる。しかしテレビキャンペーンを実施するには、また別の次元が必要だ」。 [原文:DTC Briefing: Why 2024 could be a big year for TV advertising] Anna Hensel(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:都築成果) Image via Bobbie/YouTube
編集部