海から200m離れ津波に襲われた"数馬酒造" 多くの支援もらい今シーズンの新酒瓶詰め開始
元日の地震で津波などの大きな被害を受けた能登町の酒蔵では12日から今シーズンの新酒の瓶詰め作業が始まりました。 【写真を見る】海から200m離れ津波に襲われた"数馬酒造" 多くの支援もらい今シーズンの新酒瓶詰め開始 地震と大雨を乗り越え出来立ての新酒に込めたのは全国の酒蔵と能登の米農家に向けた感謝の思いです。 記者リポート「能登で作られた日本酒が丁寧に瓶に詰められていきます。今年もこのシーズンを迎えることができました」 能登町宇出津の数馬酒造で12日から始まった新酒の瓶詰め作業。 ■海から200メートルほどの酒蔵 津波に襲われる 社長「自分たちだけではここまで来れなかったので、感謝の気持ちというのは例年以上に大きいものがあります。」 海から200メートルほどの距離にある酒蔵は能登半島地震による津波に襲われました。 社員「津波はこの辺りまで入ってきていたみたいです」 泥水が流れ込み一時、酒造りが絶望的に。 ■数馬酒造に残されていた日本酒になる前の「もろみ」を回収 しかし、能登の酒を守るため全国から支援の手が差し伸べられました。 県内外の酒蔵が数馬酒造に残されていた日本酒になる前の「もろみ」を回収。それぞれの会社で酒を絞って瓶に詰め完成した日本酒には商品名とともに協力した酒蔵の名前が刻まれました。 社長「素敵に仕上げていただきました」 そして10月、能登産の新米で仕込んだ今シーズンの酒造りがスタート。12日からは冬季限定・しぼりたて新酒の瓶詰め作業がはじまりました。 ■社長「助けていただいた酒蔵さん、お客さんへ感謝」 社長「安堵もありますし、農家さん含め助けていただいた酒蔵さんへの感謝ですとか、こうやって取り扱ってくださっている酒販店さんですとか、お客様への感謝の気持ちというのが一番大きいですかね」 9月の記録的豪雨でこれまで使用していた能登町柳田の取水施設が損傷したため能登の海洋深層水で代用しているものの出来は上々。例年通りジューシーでフレッシュな新酒が完成したということです。 ■「竹葉しぼりたて生原酒」は今週末から酒店などに並ぶ予定 社長「まだまだこれから復興に時間がかかるかもしれませんけれども、能登のことに少しでも思いを馳せていただきながら一口一口飲んでもらえたらなと思います」 「竹葉しぼりたて生原酒」は今週末から順次県内外の酒店などに並ぶ予定です。
北陸放送