遊びながら防災学ぶ 和歌山県串本でハロウィーンイベント
薄暗い照明、不気味な音楽、煙が充満した空間―。和歌山県串本町串本の町立体育館で27日、「みんなで遊防(あそぼう)ハロウィーン」と題したイベントがあった。多くの子どもが参加し、仮装を楽しむだけでなく、消防体験をしたり、地震などのクイズを解いて脱出を目指す迷路に挑戦したりした。 【楽しく消防の仕事を体験 串本、古座川の小学生、和歌山の動画はこちら】 同町では8月に南海トラフ地震臨時情報が発表されるなど、防災に注目が集まっている。子どもたちに楽しみながら防災を学んでもらおうと、串本古座高校CGS(地域包括的支援)部と地元の建設業「人見建設」が主催して初めてイベントを開催した。 紫色の照明や飾り付けでハロウィーンのムードが高まる体育館では、巨大な迷路が設置され、「地震を感じたらどうする」「地震に備えて消火器は準備するか」などのクイズを解きながら脱出を目指した。中にコスプレをしたスタッフが待機しており、子どもたちの悲鳴が響く場面もあった。 町消防本部の協力で、火災を想定した煙を体験したり、防火服や救助服を着たりできるコーナーもあった。 会場ではボディーシールも用意。中には傷口を再現したものもあり、子どもたちはさまざまなシールを頬に張って楽しんだ。町のマスコットキャラクター「まぐトル」も仮装して注目を集めた。 体育館の外では、仮装した車から菓子を配る「トランクオアトリート」が開かれ、子どもたちが列を作った。 人見建設の人見翔専務(38)は「学校以外で子どもたちが楽しんでいるのを見るとうれしいし、元気をもらえる。1年に1回ほど、子どもたちが楽しめるイベントをこれからも開きたい」と話した。
紀伊民報