ノーベル平和賞授賞式「とても意義のある機会だった」…被災協の田中重光会長、長崎市長に報告
昨年12月にノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の構成団体・長崎原爆被災者協議会(被災協)の田中重光会長(84)らが9日、長崎市の鈴木史朗市長を表敬訪問し、受賞を報告した。 【写真】帰国後、長崎市内で記者会見する田中重光さんら(2024年12月)
市長室前に職員らが並び、拍手で迎えた。ノルウェーのオスロで行われた授賞式に出席した田中会長はメダルのレプリカを示しながら、「国を挙げて歓迎してもらい、とても意義のある機会だった。昨年の受賞には、この1年間の活動への励ましの意味もあるはず。頑張っていきたい」と決意を述べた。
鈴木市長は「被爆地長崎にとって大きな弾みになる受賞だった。被爆80年の機を捉えて被爆の実相を訴えていくためにも、被災協の皆さんに先頭に立ってもらいたい」と激励した。
22日からは同市の長崎原爆資料館と国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館で受賞を記念した企画展が始まる。同市が主催する長崎原爆資料館の企画展では、メダルのレプリカなどが展示される予定。鈴木市長は「被爆80年の口火を切る展示になる。メダルなどを活用し、より一層平和を発信できるものにしたい」と話した。