英語が小5から正式教科に(4完)指導法が悪ければ成果が出ない
──どうやって指導するのがよいのか 12歳までの子どもがどうやって言語を習得していくのかを知ることが第一だ。今5、6年生では外国語活動をやっているのだから、子どもをよく観察するのがよい。言葉は音が先。音を書き留めたものが文字なので、その順序を踏まえて教えることが大切だ。中学校ではいっぺんに4技能(読む・聞く・書く・話す)を学ばなければならないが、新しい学習指導要領では小学校3・4年で外国語活動をすることになるので、5・6年で教科として教える際に、音から文字への広がりについて時間をかけて教えられる利点がある。 ──評価はどうあるべきか。先生には評価をすることでのモチベーションの低下を懸念する声もある。 評価はペーパーテスト、ということにとらわれすぎていないか。英語に向かう姿勢なども見るバランスの良い評価をするべきだ。中学・高校でも紙のテストだけでの評価に課題感を持っている。力を伸ばすための評価が望ましいが、そうすると通知票に文章で表現するなど先生の手間はかかってしまう難点はある。600~700語の習得ということは示されたものの、単語を「覚える」ということにはグラデーションがある。見てわかる、言える、書けるなど、細かい発達がある。中学校ではそこがしっかり書けないとばさっと切られたが、小学校では細やかに見ていくことが大切だ。600というのは外来語もあるし、聞いてわかる程度だったらハードルは低い。単語テストの学習のイメージがあるかもしれないが、あれは中学時代には大切だが、小学生に合っている意欲をなくさない評価ができたらいい。