びわこ成蹊スポーツ大に敗れるも...U-17関西の選手たちがアピール
2023 U-17地域トレーニングキャンプ関西が16日、大阪府のJ-GREEN堺で行なわれた。キャンプには選考会を通過した関西の高体連に所属する高2年代31名が参加。初日はびわこ成蹊スポーツ大と30分4本の練習試合を実施した。 【フォトギャラリー】U-17関西の選手たち 1本目はGK重田和真(大産大附属)、DFが右からDF倉島正行(奈良ユース)、小金丸翔大(報徳学園)、井上秀(金光大阪)、福井奏太郎(三田学園)、ボランチがMF寺川康正(草津東)、井田琉夕(神戸弘陵)、サイドハーフの右が高畑宗希(近大附属)、左が木村有磨(履正社)、FWがディビッド・ローレンス(福知山成美)、姫田琢斗(三田学園)という並び。途中からGK山崎晃輝(近江)、DF的場勇人(興國)、MF寺田洋祐(興國)、FW柏大輝(阪南大高)、増井那月(京都橘)もピッチへと送り出された。 昨年のキャンプ初日では高い意欲で試合に挑めない選手もいたが、今年は違う。「去年は1試合目があまり良くなかったと聞いたので、今年は1試合目から頑張ろうと話があった。ファーストプレーから集中して、やってやろうという気持ちでした」と黒瀬が口にした通り、関西U-17の選手はテンション高く試合に入っていく。16分には「履正社にこういう選手がいると分かってもらいたい。日本代表にアピールしたい」と意気込む木村が、左から中に仕掛けて姫野のパスを送ったが、シュートは打ち切れない。 クリアされたボールを福井が拾ってゴールを狙ったがボールは枠の外。25分には木村からのボールを受けた増井が遠目からシュートを放ったが、1点が遠かった。反対に大学生のスピードとプレー強度に手を焼き、開始3分の先制点献上を皮切りに3点を与えて、0-3で1本目を終えた。 2本目はメンバーを総入れ替え。GK二宮智輝(履正社)、DFが右から阪上聖恩(神戸弘陵)、嵜山仁(近大和歌山)、國岡俊哉(興國)、沖村大也(東山)、ボランチがMF宮地陸翔(京都橘)、坂上宗太郎(桃山学院)、サイドハーフの右が久松大耀(興國)、左が河崎慶二(初芝橋本)、FW太仁紫音(大谷)、山下ハル(東山)の顔ぶれで格上にチャレンジした。途中からはDF黒瀬直弥(三田学園)、MF浅尾晴大(大産大附属)、福本一太(阪南大高)、中田雄大(三田学園)の4名が出場機会を掴む。 このセットで気を吐いたのは太仁。「大谷と言われても、まだ京都内で聞いたことがない。ここで僕が大谷高校の代表として大谷の名をみんなに知らしめたい」。そう話す通り、所属するのは全国大会未出場の新悦校。京都Jマルカ時代はサブで、選抜だったストライカーは高校に入ってからの成長を選抜の舞台で見せる。身体を張ったプレーで存在感を放つと、4分には高い位置でのボール奪取からゴールをマーク。26分には河崎からのパスを左サイド高い位置で受けるとクロスが直接ゴールに吸い込まれた。 22分にはピッチを横断するパスワークから久松が右サイドを抜けてシュート。このプレーが右CKを誘うと、ゴール前に入れたクロスを黒瀬が決めて2点目をマーク。2本目のセットで一気に同点へと持ち込み、関西選抜が意地を見せた。 1本目のメンバーで挑んだ3本目は開始3分に生まれたびわこ成蹊スポーツ大のゴールで幕が開ける。直後の6分には福井のゴールで追い付いたが、7分には再びびわこ成蹊スポーツ大にゴールを許し、ビハインドを背負う。11分には縦パスをおさめたディビッドから、増井にスイッチしてシュートを打ったが、ボールはポストに直撃。13分には高い位置でのボールハントから木村がゴールを狙ったが、歓喜は訪れない。4本目は両者譲らず、1点ずつ加え、5-6で試合を終えた。 試合序盤は格上の相手に苦しむ場面も見られたが、「守備は相手が大学生というのもあって、一歩目のスピードが遅れていたのですが、時間が経つにつれて慣れてきて予測や前もって準備ができたので良かった」と黒瀬が話す通り、時間の経過とともに上手く対応。「近江や神戸弘陵は選手権に出て、上の方まで行っている。彼らより、良いプレーがしたいと思って試合に挑みました」と話す福本など個人として自らの名を売る選手も少なくなかった。 敗れはしたが、それぞれの個性を垣間見せた関西の選手たちはキャンプ2日目の17日には紅白戦を行なう。 (文・写真=森田将義)