ガーナの稲作技術向上を支援 福島県猪苗代町が農業研修受け入れへ
福島県猪苗代町は21日から25日までの5日間、ガーナの農業研修を受け入れ、稲作技術の向上を支援する。町出身の細菌学者・野口英世博士は現地で黄熱病研究に尽力した。町は将来的な姉妹都市締結を視野に、交流を一層加速させる。 外務省事業の一環で、町内産米の輸出実績がある猪苗代町が研修先に選ばれた。ガーナの政府関係者や農家、精米業者ら15人が訪れ、町内の米倉庫やカントリーエレベーター(穀類乾燥調製貯蔵施設)などを視察する。「いなわしろ天のつぶ」など町のブランド米推進の取り組み、土地改良区の役割も学ぶ。 ガーナは長粒米の栽培が盛んで、米はトウモロコシに続く第2の主食となっている。一方、都市部を中心に米の消費量が供給量を上回り、輸入依存の状況にある。水利施設の整備や、収穫した米の乾燥技術向上などが課題となっている。 訪問団は野口英世記念館で野口博士の功績をたどる他、中ノ沢こけしの絵付け体験などを通し、町の文化にも触れる。二瓶盛一町長は「農業を含め、さまざまな分野でガーナとの友好関係を深めていきたい」と話している。