「不便な状況」トッテナムのソン・フンミンへの人種差別発言をした同僚擁護に韓国紙が憤怒!英紙も「韓国人を侮辱」と非難
名手に下された処分を巡る余波が広まっている。 物議を醸すキッカケとなったのは、去る11月18日にトッテナムのロドリゴ・ベンタンクールに下った処分だ。27歳のウルグアイ代表MFは今年6月に母国のテレビ番組に出演した際に「みんな同じように見える」と同僚の韓国代表FWソン・フンミンに人種差別的発言を行ったとしてイングランド・サッカー協会(FA)から7試合の出場停止処分を受けたのだ。 【動画】劇的な芸術弾 韓国を救ったソン・フンミンのFKシーンをチェック 後にベンタンクール本人が公の場で謝罪をし、当人間でも和解。事態は収束に向かうかと思われたが、FAは「不適切な行動や暴言、侮辱的な言葉によってサッカー界の評判を落とした」ことによる規則E3.1への違反であると指摘。前述の出場停止処分と10万ポンド(約1950万円)の罰金を科した。 問題発覚から時が経ってからの処分決定にトッテナムの指揮官も黙ってはいない。英衛星放送『Sky Sports』のインタビューに応じたアンジェ・ポステコグルー監督は、FAに処分の軽減を求めたクラブの動きを支持。さらに「懲戒は残念でならない。彼は技術が一ランク上がった選手の一人だった」と成長著しいベンタンクールへの決定を嘆いた。 「私は(FAに)控訴をしたクラブの決定を支持する。我々はベンタンクールと一緒にこの問題を解決し、あらゆる面で正しい支援を受けるようにする」 クラブ側の立ち位置を改めて示したポステコグルー。しかし、一連の発言はソン・フンミンの母国でのハレーションを広げる形となった。 韓国メディア『OSEN』は、ベンタンクールを擁護したトッテナムを「人種差別的なクラブ」と糾弾。「タイトルを手にできない理由はこういうところにある」とエースへの対応を問題視。さらに日刊紙『スポーツ傾向』も「被害者はどちらか。それはソン・フンミンなのに、むしろ彼が不便な状況に置かれるような状況である」と厳しい論調だ。 また、英国内でもベンタンクールをかばうトッテナムのスタンスに疑問の声が噴出。英紙『Mirror』は「トッテナムの控訴決定は間違ったメッセージの発信だ」と断言。その上でソン・フンミンを慮った。 「ベンタンクールは5200万人の韓国人を侮辱し、その中には彼のチーム仲間であり、主将(ソン・フンミン)も含まれている。にもかかわらず、トッテナムはむしろベンタンクールがリバプール戦に出場できなくなったと不満を表している。トッテナムは人種差別問題にもっと敏感に反応すると思われていたが、むしろ彼らはベンタンクールが不当な処罰を受けたと信じている。ベンタンクールがテレビ番組でソン・フンミンに対して言った言葉は侮辱的だ。そしてトッテナムの控訴決定はさらに侮辱的だ」 落ち着いたと思われた問題に再び火が付いた感がある同問題。一部ではソン・フンミンの移籍騒動にも余波が広がっており、北ロンドンの名門はマネージメント力が問われている。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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