吉沢亮「すごいことが起きているなと…」手話学んで挑んだ主演映画、反響に驚く 1番好きなシーンも
俳優の吉沢亮が17日、都内で行われた主演映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(公開中)ロングラン上映御礼舞台あいさつに、呉美保監督とともに登壇。10回以上観た観客もいるほどの反響に驚き、喜びを噛み締めた。 【写真】映画の大反響に「すごい!」 笑顔で手をふる吉沢亮&呉美保監督 作家・エッセイストの五十嵐大氏の自伝的エッセイ『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』(幻冬舎刊) を映画化。宮城県の小さな港町、耳のきこえない両親のもとで愛されて育った五十嵐大(吉沢)。幼い頃から母の“通訳”をすることも“ふつう”の楽しい日常だった。しかし次第に、周りから特別視されることに戸惑い、いらだち、母の明るささえうとましくなる。心を持て余したまま20歳になり、逃げるように東京へ旅立つが…というストーリー。 “耳のきこえない母”と“きこえる息子”の物語は、宮城県先行公開(9月13日)から10週間、全国公開(9月20日)から9週間というロングランとなり、動員12万人を突破した。上海、バンクーバー、ロンドン、香港、サンディエゴ、シンガポールと世界の映画祭でも上映が続き、今年のTAMA映画賞では最優秀男優賞と特別賞を受賞した。 呉監督が「5回以上観てくださった人は?」と客席に問いかけると、多くの手が挙がり、中には10回以上観たという人も。この大反響に「すごい!」と思わず声が出た吉沢は「すごいことが起きているなと…。この作品には時間もかけたし、たくさんの思いが乗った作品でもありますし、海外でもたくさんの方に観ていただいてうれしいです」と笑顔を見せ、「しかも映画賞の主演で男優賞をいただくのが初めてで。それがこの作品で本当に良かったです」としみじみ。 吉沢は、手話を学びながら撮影に臨み、「手話を学ばせていただいたことで、手話の持ってる奥深さを感じました。この作品に携わらなければ知らなかったことばかりで、この作品は知らない人が何かを知るきっかけになれば良いなと思います」と願った。練習動画を用意した呉監督は「その動画の再生回数がどんどん上がって。それくらい練習をし続けてくれたんだと思う」と感心した。 また、事前に映画公式Xに寄せられた質問に回答。1番好きなシーン、推しのシーンを聞かれ、吉沢は母親とパスタを食べている場面をピックアップ。「お母さんと大の今まで積み上げてきた距離感というか、溝が生まれた時期を経て全てから解放された瞬間で、ただただ親子になっている。完成した作品を観てグッとくるものがあった。手話も大変でテンポ感も含めて練習したのでそこが良い感じのシーンになっていたのもうれしかった」と述べた。 さらに、昭和と平成の時代を表す工夫について、呉監督が「前半はカラフルにして後半をブルーのトーンにしている」と回想。すると、吉沢は劇中で見せた絶妙な髪型に触れて「僕は昭和を知らない世代なので、大が20歳の時の髪型のカツラをかぶった時は『これ本当?成立しています?いけますか?』と不安だった」と振り返り、場内を爆笑させていた。