「市民がだれでも講師」自主運営で200講座 長野・上田市でユニークな生涯学習
全国の自治体から問い合わせも
上田自由塾のホームページは、「教えることの楽しさ、大変さが分かることも生きがいではないでしょうか。学歴、職歴、年齢などの制約は一切ない」とうたっています。開塾10周年の記念誌に寄稿した母袋(もたい)創一上田市長は「教えたいものが教え、学びたいものが学ぶという自由な気風が市民に受け入れられた」とこの10年の取り組みを評価。事務局にはこれまでに全国の自治体などから5、6件の問い合わせもありました。 それでも、「玉石混交の講座構成になるのでは?」。その疑問に答えるのが「受講生10人以上の支持」の原則です。「私にやらせて」と手を挙げても、その講座の受講希望者が10人以上にならなければ講座が開けないことになっています。事務局が介入することなく市民のチェックが働く絶妙のシステムです。山口塾長は「一主婦でも講師になって評価されることができる。受講生と講師の、市民同士の信頼関係で成り立っているのが自由塾なんです」と話しています。 (高越良一/ライター)