結局、会社員とフリーランスのどちらがいいのか。フリーになって3年半の佐久間宣行が辿り着いた結論 「衝動の解像度をあげるのが大事」
その悩み、佐久間さんに聞いてみよう #2
新刊『その悩み、佐久間さんに聞いてみよう』(ダイヤモンド社)は、会社員として仕事をする際に生じがちな悩みを、テレビプロデューサーの佐久間宣行が自身の体験をもとに回答した1冊。 【画像】現在週2日徹夜している佐久間が、仕事を回せる秘訣 インタビュー後編は、佐久間の「多くの仕事をこなす秘訣」からはじまり、フリーランスになるための心構え、そして今後の展望について聞いた。(前後編の後編)
フリーランスになろうとする人々
──今年2冊目の本の刊行となりますが、忙しすぎませんか? 佐久間宣行(以下同) 今、週に2日(編註:「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」「オールナイトフジコ」)、徹夜してるんですよ。でも、みんなそれを信じてくれない(笑)。というか、徹夜の仕事をしつつ、今年は本を2冊出して、ネトフリの「トークサバイバー!」も作って。 ──本当にひとりなのか、っていう。 でも、ちゃんとやってるんです。横浜アリーナでラジオの番組イベントもやって。2時間近く1人でステージ上がってて、1時間以上のフリートークを1人で作った。でもそれをみんな、あんまり信じてくれない(笑)。 ──(笑)。なんでそんな働き方ができるんですか? それは『その悩み、佐久間さんに聞いてみよう』にも書いたんですけど、「仕組み化」ですよね。フリートークのネタにしても番組やYouTubeの企画にしても、普段からストックして、それをアウトプットする段取りがあるから、この仕事量でもなんとかやれる。 ──この本を読んで驚いたのは、フリーランスになるかどうかを相談されたときのチェックリストも作っているっていう。 それなりに稼げる分野で使える武器が1つか2つはないとフリーになるのは勧めないですね。でも、会社を辞めたいと相談されて「辞めない方がいい」と言っても、7割ぐらいは結局辞めちゃうんですよ。そして、そうやって辞めた人のほぼ全員があまりうまくいってない。 ──予言が当たっている。でも、せっかく相談したのに結局辞めちゃうんですね。 要はね、それは「あなたならできる」って言ってほしかったんだよ。本人は辞めたくて仕方がなくて、「できるんじゃない?」とか「俺が仕事紹介しようか?」みたいなポジティブな回答を期待して聞いたんだと思う。 ──この本を読んでても思ったんですけど、佐久間さんってそのあたりが本当に実直だなと。だって、社会的には「転職いい!」とか「フリーランス最高!」みたいな空気になってるじゃないですか。 まあ、僕は会社員もフリーも、どっちもやったんでね(笑)。だってフリーランスを勧める人でも、実は会社には5~6年しかいなかったりするじゃない? それは、はじめから会社勤めが向いていなかった人であって、自分が取った方法を成功だと言いたいからそういうアドバイスになるんだろうね。 僕は一応、会社向いてないなと思いながらも22年テレ東に勤めて、ある程度ポジションとかスキルを身につけたし、フリーも4年間、ちゃんとやっている。