どうして「厚生年金と国民年金」から税金も保険料も引いちゃうの?年金機構が回答する『天引きのメリット』とは
年金機構が回答する『天引きのメリット』とは
年金からも容赦なく天引きされる「税金や保険料」ですが、日本年金機構はそのメリットとして下記のように回答しています。 高齢者のほとんどの方が何らかの公的年金を受け取っていますので、年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税の各種保険料(税)を特別徴収することにより、年金受給者の方は個別に各種保険料(税)を金融機関等に納めに行く必要がなくなります。 また、市区町村は住民に個別の納付勧奨などを行わなくても各種保険料(税)を収納することができます。 こうしたことから、年金受給者の方や市区町村の負担を軽減する仕組みとして、市区町村からの依頼に基づき、年金から各種保険料(税)の特別徴収が行なわれています。 出所:日本年金機構「Q.年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税を特別徴収するのはどうしてですか。」 いずれにしても保険料や税金は納める必要があるため、年金天引きにすれば金融機関等に納めに行く必要がなくなるというメリットがあります。 また、市区町村は住民に個別の納付勧奨などを行わなくても各種保険料(税)を収納することができるというメリットがあるでしょう。 つまり、年金受給者と市区町村の両者にメリットがあるとされているのです。 年金の手取りが減るのは確かにつらいものがありますが、納付の手間が無くなるのは一つのメリットかもしれません。
そもそも「厚生年金」の額面は平均でいくら?
ここからは、厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金や国民年金の受給額平均(2022年度末時点)を見ていきます。 ※厚生年金の金額には、国民年金部分も含まれています。 ●厚生年金の平均受給月額 ・〈全体〉平均年金月額:14万3973円 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円 ※国民年金部分を含む ただし、厚生年金の受給額は現役時代の収入や加入期間で決まるので、個人差が大きいことにご留意ください。